芦田成人ブログ

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2016.01.25

さて、マンション編も6回目を迎えました。当初はペースが掴めず、まちまちの更新間隔でしたが、週刊(若しくは週1~2回)程度の更新ペースが妥当かと思いますのでお付き合いの程、宜しくお願い致します。

今回は内装材の選択について触れてみたいと思います。「あたたかな」と言うタイトルとは直接関係ないのかもしれませんが、後日又その辺りも触れてみたいと思います。

先ずは、床材についてです。私共では主たる部屋の床材には、99%以上の確率で無垢材を使用します。もっとも多いのが杉です。

私が個人的に好きで住まい手からの、ご要望も多いと言うのが理由になりますが、他にも持ち山で獲れた桧を使った例もありますし栂、カラマツなど国産の材料を多く用います。

但し、無垢材にも長短両面がありますので、その点をご理解頂いた上で採用されるか否かをご判断頂かなければいけません。

長所としては先ず、肌さわり(足触り)が良いこと、独特の香りもします、温か味がある(理由は又後日述べます)など、五感に訴えかける項目が挙げられます。

短所としては、反る、曲がる、割れる(必ず、そうなると言う訳ではありませんが、そう言った可能性が新建材よりも高い)と言った目に見えるリスクが高いため、無垢材を扱い慣れていない業者さんは敬遠しがちです。無垢材を使いたい場合は業者選びも慎重にしてください。その場合「無垢材はちょっと」と言う返事が返ってくるような業者さんは避けた方が賢明です。

又無垢材は物を落とした際に傷がつきやすいと言うのも特徴ですが、特に柔らかい杉の場合はてきめんに傷はつきます。それを味わいと捉えられる心の寛容さがある方でないと無垢材はお勧めできません。

只、傷がついたとしてもその補修が簡単なのも無垢材の良さでもあります。

最近では自然素材がブームのようになっているようにも見えますが、それ以前から取り組んでいる私共からすれば、長短両方の説明をしておかなければ後々、起こってくる問題が目に見えます。

無垢材だから絶対安全と言う訳ではありません。桧の匂いが駄目と言う方も、ごくたまにいらっしゃいますし、もっと他の無垢材に反応を示される方もいらっしゃることと思います。

無垢材を使いながら短所ばかりをあげつらってしまったように思いますが長所も一杯あります。

今回は感覚的なことが主となりましたが、次回はもう少し科学的根拠も取り入れながら、無垢材について書いてみたいと思います。

写真は持ち山の桧をフローリング加工し採用したリフォームの実例です。丁度、廊下に貼る分だけ無節の材料がとれました。

持ち山の桧のフローリング

2016.01.20

少し間が空いてしまい申し訳ございません。

タフな期間を迎えておりますので更新もボチボチになります。

さて、今回は「あたたかな」とは少しかけ離れた話題です。

マンションでは給排水やガスのための配管が床下や時には天井裏に配管されています。

そしてこれらは、専有空間から外に出たり入ったりします。そのためのスペースがパイプスペースと呼ばれる目にする事の無い空間です。

その中には各戸の共通縦管が納まっています。そしてその共通縦管まで排水管には自然に流れるための勾配を必要とするための水平距離が遠くなればなるほど床下に大きなスペースを擁することになります。

新しいマンションではしっかり階高が確保されていますが、古いタイプのマンションでは高さが低いことも多く、そのために床下のスペースを上げると天井高さに影響を及ぼします。

従って、リフォームで水回りを触る場合は、排水のためのパイプスペースがどこにあるのかを確かめる必要があります。(現状の間取りをしっかりご確認下さい)

遠くへ動かし過ぎると計画自体が不可能になる事もありますので、業者さんと良くご相談下さい。無理に遠くへ移動させると詰まりや逆流することもありますのでご注意ください。

2016.01.14

前回はサッシについてでしたが、マンションの開口部でもう一つ忘れてはならないのが玄関戸です。

築年数の古いマンションでは気密性の良くないスチール製の扉であることが多いと思います。

当方で設計をさせて頂いたマンションの場合もそうでしたが、実はここも共用部分と専用部分の境目に当たりますので、管理組合での協議が必要になると思います。

例えば気密性が悪いからとか、耐震性のある玄関戸(大きな震災の際、耐震性の無い玄関戸では枠が変形して開かなくなった事例もあるようです)に変えたいなどの理由で相談してみては如何でしょうか?

残念ながらこの時は、玄関戸の内側の色を塗り替えただけでしたので、工事後の感想を伺った所、玄関戸周りが他に比べて寒いとの事でした。

応急処置は施せるかもしれませんが、根本的な解決が難しい個所でした。

リフォーム、リノベーションの場合は、このような個所が発生する可能性があることも頭に置いておいて頂けますと幸いです。

玄関戸

2016.01.13

part3は、連載の開始に少し触れました、サッシについてです。

マンションでの暖かさ確保のための検討事項は断熱、そしてサッシですと最初に述べました。

そしてサッシを触るには大きく二通りの方法があります。

一つ目はサッシそのものを性能の高い物に入れ替える方法と、そして二つ目は内側にサッシを追加する方法です。

手軽で安価なのは後者の方法ですが、バルコニーに出るためや外気を入れ替えるために2度アクションが必要となる不便さは否めません。

不便なのは嫌だからと前者を選択する場合、問題なのは専有部分と共用部分の問題です。

屋外に面するサッシは共用部分と判断されることが殆どだと思います。

その場合は簡単には交換できないですし、管理組合での承認も必要となることでしょう。

ですので、どうしてもサッシを触りたいと言うことでしたら管理組合への相談は必ずしておいて下さい。結果、交換不可能なことも考えられます。

そしてサッシを触る場合に、もう一つ課題となるのがバルコニーに面するサッシの場合はバルコニーの防水が絡んでいることも考えられます。

防水層を傷めると下階に影響を及ぼしますので、十分な立ち上がりが確保出来てないバルコニーの場合、サッシの交換は見送る方が賢明でしょう。

設計者や施工業者さんとも十分に相談しながら進めて下さい。

 

さて、説明が前後しましたが何故このような連載を始めたかと申しますと、本来ならプロがきっちりと判断してやっていれば、このような連載はしなくても済むのですが、プロであっても知ってか知らずか、きっちり理解してやっているなあと思えない事例を時々目にするからです。知っているけどもデザインのために、基本的なことを度外視されてしまうと不幸なのは住まい手の皆様です。
ですので、せめてこのブログをご覧頂いている皆様には基本的な知識を持って頂こうとの思いで始めました。これはノウハウの一部であり我々の本当の仕事は、その先の更に細やかな部分を補いながら、心地よい空間をつくることです。どうぞ気長にお付き合いいただけましたら幸いです。

 

2016.01.12

連載の続きとなります。

マンションの断熱対策には検討すべき部位があります、とお伝えしました。

外気に面する部分とそれにプラスし、少し奥まで断熱を施しておかなければ外気の影響を避けられません。

図は平面図と断面図ですが緑に着色した部分がそれに該当します。床、壁、天井の3面共に必要で、関西では奥行き45㎝以上の部分をカバーする必要があります。

平面図

断面図

柱型や梁型が出るケースもありますので、その奥行きにプラスしてお考え下さい。

こう言った部分は熱橋部(ねっきょうぶ)と呼ばれ外気に面する表面積が大きくなるため、どうしても外気の影響を受け易くなります。

写真は、私共がお仕事をさせて頂いたマンションでの断熱施工の情況ですが、この住戸は最下階でしたので断熱施工は床は全面、壁は屋外に面する部分と屋内への折り返しを50㎝確保しました。又天井も屋内への折り返し部分を50㎝以上断熱施工しました。

元々、階高が低かった建物でしたが天井を貼った事で更に低さを感じるか?と思いましたが、さにあらず、照明器具はダウンライトを中心に天井に埋め込んだことも効果の表れだったと思います。

断熱施工

次回に続く

2016.01.11

さて、ようやく新年からの連載企画をスタートさせて頂きます。

題して 「あたたかな木の住まいづくりのために」 です。

無理のないペースで連載を進めて参ります。

そして先頭バッターはマンション編、 木の住まいと言いながらマンション?

と少しイメージが結びつかないのかもしれませんが、最近ではマンションに自然素材を取り入れリフォーム、リノベーションして住むと言うケースも少なくありませんし、マンションの場合、温かさ確保のために検討すべき項目がある程度限定されます。

書く側としてもより取り上げ易いと言う理由もあり、ここからのスタートとさせて頂きます。

暖かさを確保するために、検討する事項は、先ず断熱、そしてサッシです。

内装を触らない部分リーフォームの場合、断熱まで手が回らないと思いますので、その場合はせめて内側にもう一枚サッシを追加することだけでも検討されては如何でしょうか?

今日は先ず「断熱」についてです。

全面的にリノベーションされる場合は、現在の内装も一旦撤去される事と思います。このタイミングがきっちりと断熱をするチャンスなのです。

その場合に気を付けたいのは、ご自宅がどの階に位置するかで検討すべき断熱範囲が変わると言うことです。

あたたかな木の住まいづくりのために1図は仮に5階建てのマンションを想定した断面図ですが、階数がどうなったとしても考え方は同じです。
最上階では夏の暑い日射し対策の為に天井をしっかり断熱して下さい。
そして最下階では、冬場下からの冷気対策の為に床下での断熱対策をご検討下さい。

その他の階(中間階)では外気に面する壁面を断熱することを頭に置いてください。図の赤の範囲が上記で述べた範囲です。

とまあ、ここまでは一般的に誰もが想像できる範囲かと思いますが、実はそれ以外にも見落とされがちな部位が存在するのですが

始めから飛ばし過ぎるとバテますので続きは、次回とさせて頂きます。

2016.01.09

ようやくブログの写真掲載機能も回復しましたが、週末と言うことで年始から予定していた連載は週明けから予定しています。

そして先日は残りの分の竣工写真撮影の立会いと温熱測定のお願いに伺って来ました。

温熱測定は測定機器を設置させて頂き、データロガーに記録させる。その間は普通に生活して頂くだけです。

当事務所では通常1週間ほど、機器を設置させて頂いています。

丁度先日より寒さも少しだけ厳しくなったこともあり、ベストタイミングでした。

機器と言ってもスマホの2/3程度の大きさの物ですので棚の片隅に置いて貰う程度です。

目的は設計段階での目論見と実際の違いが、どの程度あるのか無いのかを知るためです。

これを分かっておくことで今後の住まいづくりにも裏付けをもって堂々と語れます。

「暖かいよ」と言った所で暑さ寒さの感覚は人によってマチマチ、「室温〇〇℃、湿度〇〇%ぐらいで推移します」と伝える方がより具体的で分かり易いのであります。

写真は玄関ホール奥に設けた読書コーナー と ピアノ教室 です。

ホールピアノ教室

2016.01.05

新年は曜日の巡りが良いのか悪いのか3が日のみ休んで先日より始動している所も多いようです。

かく言う、当事務所も先日より始動開始しています。

しかし、ここでトラブル発生。

年始のご挨拶ブログに写真をアップロードしようと思っていましたが、今までの手順通りに進んでみても上手く写真をアップ出来ません。

その現象は今も続いておりまして、予定していた内容のブログを延期させて頂いています。

今年のテーマはずばり 「あたたかな木の住まい」 です。

今までと大きく変わりはありませんが、小さな積み重ねを少しずつ表現して行こうと思います。

それには写真が必須でして、前記のトラブルが解消次第、連載を開始させて頂きますので、本年もどうぞ宜しくお願い致します。

2016.01.01

新年、明けましておめでとうございます。

本年もどうぞ、宜しくお願い致します。

昨年末のブログでは思考模索の1年であった旨をお伝えしたのですが、

翻り本年は、昨年の経験を生かす年にしたいと思います。

まず、試験的な試みとして、「芦田成人建築設計事務所ワークス」と称する取り組みを開始します。

コスト把握をより明確にするために、工務店を介さずに当方が直接職人を手配します。いわゆる分離発注に近い形態(分離発注も含む)となります。

詳しい話は又後日させて頂きますが、目指すのはローコスト住宅ではありません。

「あたたかな木の住まいづくり」がこれからの課題です。そのために用いる手法がパッシブデザインです。
特別な機械設備に頼り切る住まいづくりではなく、しっかりとした環境を読み込む理論と裏付けに基づいた設計と、それを実現させるための現場監理によって、あたたかな住まいと、快適な空間を実現します。

建物規模構造などの諸条件はありますが、一先ず職人確保の目途がたっている、丹波市、篠山市、福知山市の3市限定、年間3棟(新築リフォーム含む)までで、開始させて頂きます。本年は既に1棟進行中で、更に御相談も頂いております。

次に昨年築100年以上と言われる古民家を触らせて頂き、そしてヘリテージマネージャーの講習を受講するなど、築年数を経た建物に関わる機会に恵まれました。
このような住まいが抱える課題には共通点があるように思います。ソフト、ハード両面での課題は多く、各行政でも既に取り組みが行われています。
私共が関われるのは先ずはハード面です。ハード面での目指す所も、やはり 「あたたかな住まい(建物)」です。いずれソフト面でも貢献出来るような活動も視野に入れたいと思います。

 

 

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