芦田成人ブログ

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2016.02.29

暫く間があいてしまいましたが、このシリーズも10回目を数えることが出来ました。長く続けて行くことを目標にしていますので、更新のペースは週1~2回ですが、お付き合いの程、宜しくお願い致します。

さて、区切りの10回目は内装壁材についてです。前回はクロスのお話でしたが今回は漆喰についてのお話です。最近では既調合の商品も多く販売されていて手軽になった感はあります。

昔は接着剤として海藻由来の、ふのりを焚いて漆喰を作っていたと言いますから手間の掛かる仕事であったことは言うまでもありません。最も今もその方法でされている方もいらっしゃると聞きます。

内装壁に使う場合は仕上げ材として薄く塗られていて、その白さとコテ跡の具合が光の陰影によって絶妙な表情となり現れます。私も好きな材料の一つです。

性質としては水酸化カルシウム・炭酸カルシウムが主成分で、炭酸カルシウムが二酸化炭素を吸収しながら硬化する性質を持ちます。調湿性があると言うことを大々的に謳われている方もいらっしゃいますが、塗り厚僅か数ミリ程度ですので過度に期待するのもどうかと思いますし、下地がボードの場合は尚更、土壁とセットで考慮される場合を除き、大きく調湿性が向上するとは考えない方がベターです。

とは言え、仕上がった現場の空気感はクロス貼りの場合に比べると確かに違うなあと言う実感はあります。感覚的なお話しか出来なくて申し訳御座いません。調湿に関しての研究は業界でも今一つ確立されていないようにも思いますし、私自信も勉強がおいついていない感はあります。しかしこう言った感覚と言うのは大事なものでもありますので又進展が御座いましたら、こちらでも述べて行きたいと思います。

以前、見学させて頂いた高知のお住まいでは、塗った当初はやや黄味掛かった土佐漆喰を使われていて、時間の経過とともに次第に白くなるとの説明を受けました。

最近ではDIYで塗れるような漆喰も出ているようですが、簡単に塗れる商品の場合は接着剤としてどのような物が使われているかよくご確認下さい。化学物質過敏症の方には使えないケースも考えられます。

写真は、既調合品の漆喰をボード下地の壁、天井に塗った「たつのの古民家リノベーション」です。かなり広い面積になりましたので白さが際立ちますが黒い梁を引き立てています。

たつのの古民家リノベーション

 

2016.02.26

またまた、ウェブマガジン「homify」にて私共、設計の「30坪のローコストハウス」が取り上げられました。

https://www.homify.jp/ideabooks/542667/2000

30坪のローコストハウス

2016.02.23

数年前に、ご相談頂いていた地元の神社社務所。その時は金銭面や役員の同意などの問題で直ぐには出来ないのでと、あれから数年が経ちようやく本格始動することになりそうです。

数年前は現場確認のために天井裏に上がらせて頂いたのですが、今回は本格的な調査の為に天井裏に上がりました。実は前回、天井板を踏み抜き危うく転落する所でした。(汗

元はどこか他の地にあった建物を移築再生されたんだそうで、合掌集落の建物と同じ扠首(さす)組の構造です。扠首組とは下部構造体の上に屋根組を置いてあるだけの構造で、その上には元は茅葺屋根が載っていましたが、いつしか茅替えがされなくなり鉄板が被せられたのでしょう。そして雨漏りで小屋組みの木が浸食され腐った木が雪の重みで折れたんだそうです。

現在は骨折した骨組みを応急処置するように簡易な手当が施されていますが、いよいよ本格的に屋根替えの工事をする事になります。

1枚目の写真が扠首(さす)組の足元です。

そして2枚目は応急処置された小屋組みの様子です。

秋の完成目指して図面も急がないといけません。

さす組の構造応急処置された小屋組み

2016.02.18

ウェブマガジン「homify」に当方の設計事例 「楽しい家」 をご紹介頂いています。

詳しくは下記リンクよりご覧ください。

https://www.homify.jp/ideabooks/435924/

吹抜

2016.02.17

壁材の続編をと思いましたが、本日お伺いさせていただきましたので、その感想なども含めてちょっと本編を離れます。

夏の温熱測定は前回、当ウェブサイト 「住まい手の声」のインタビューの際にお伺いさせて頂いていたのですが、いざこの特集を始めようと冬の温熱測定データを探してみた所、無い。

「あれ、何故?」と思ったのですが、そう言えば冬バージョンは未だ引渡し前のオープンハウス時に測定させて頂いてはいましたが、実際に生活を始められてからはデータを取らせて頂いていなかったことに気付き年始に温熱測定のお願いをさせて頂きました。

そして、2月のもっとも寒い時期のジャストタイミングで測定出来ました。結果は未だ吸い上げていないので今後の発表となりますが、今日お伺いしてみてかなり暖かかったので個人的な感想を少し述べてみます。

今日もかなり冷え込みがきつかったのですが、室内は窓際の一番温度の低い所で20℃以上、少し部屋内へ入った所ではプラス1~2℃、「エアコンつけてはるんですか?」と思わず聞いたのですが「何もつけてませんよ」との答え。

え~、何もなしで20℃越えとは凄いとしか言いようがありません。

住まい手さんは写真のインコ(マメルリハと呼ぶ種類だそうです)を飼われていて、南米原産の種類であることから寒すぎると駄目なので温度管理には気をつけられています。そのために部屋のあちらこちらに温度計を置かれていて、一定の温度以下になると鳥かご用のヒーターが作動するようになっているそうで、今日作動していたか否かは分かりませんが室温からすると多分作動していないように思います。
マメルリハ
となると熱源は照明器具と人体から発せられる熱のみとなります。それだけで、室温20℃以上をキープしていると言う事は、やはりこれまでに申し上げた寒さ対策は間違いではなかったことが実証されたことになります。天気が良く日が照ると室内ではもっと薄着で過ごせるとも仰ってました。

もっとも日の射さない北側は、少し様子は違うそうですが、しかしエアコンを付けることも殆どないそうです。

これまでは「(寒さ対策は)どうでしたか?」と聞く側でしたが、私自身が体感したことで今後もより自信を持ってお話出来ます。

マンションや団地再生事例でコンクリート躯体が剥き出しの表情が荒々しくて格好いいと紹介されていたりするのですが、本当にそうでしょうか?よーく考えてみましょう。寒さを我慢して住む家と暖房無しでも快適に冬を過ごせる家。皆さんはどちらに住みたいでしょうか?

2枚目写真は半年点検時のものです。

半年点検時

2016.02.10

週も中盤に差し迫りましたね。さて part8 では壁材について取り上げてみたいと思います。

一般的にはクロスが最も普及している物のように思います。

中でも殆どの方が、ビニールクロスを連想されるのではないでしょうか? 安価で様々な色柄があるため、作り手も住まい手もお互いに手を伸ばし易い材料と言えるでしょう。

所が、私共ではビニールクロスを使うことが殆どないので、当然サンプルも置いていません。

理由は私自身がビニール独特の臭いを受け付けないので、あえてお勧めしていない、つまり好きな材料では無いと言うことです。

私共でクロスを採用する場合は、オガファーザーと呼ばれる紙製のクロスを使います。塗装下地用のクロスですのでメーカー曰く、塗装しないで使うことを嫌がりますが、予算の都合で塗装をしないで仕上げる(素地のまま仕上げる)こともあります。但し、素地のままの場合、かなり真っ白なので、落ち着いた感じに仕上げたい場合は塗装をして、もう少しアイボリーっぽく仕上げる方がいいでしょうね。

このクロスを剥す場合は下地の石膏ボードの表面の紙も一緒に剥がれてしまうこと、木のチップを漉き込んであるクロスなので凹凸があり継ぎ目が目立つこと、このような理由もあり、業者さんによっては嫌がる場合もあります。

とまあ今回はクロスについて見てみました。「あたたかな~」と言うキーワードとは直接関係しませんが、まずは壁装材料を少しずつ拾い上げてみたいと思います。

写真は壁面に、オガファーザー無塗装仕上げの  「YKITハウス」  玄関ホール

玄関ホール

2016.02.06

設計事例集に「高台の景色を生かしたピアノ教室のある家」を公開しました。

詳しくは こちら からどうぞ。

又、「たつのの古民家リノベーション」は現在二期工事から庭工事へと進捗しようとしています。

設計事例集の公開は全てが済んでからとなりますので、少々お待ちくださいませ。

2016.02.02

2月に入りましたね、今回は床材を科学していきましょう。

と言うと難しいことと構えてしまう方がいらっしゃるかもしれませんね。

いえいえ、少しだけ掘り下げるだけです。

材料には熱の伝え易さの指標の1つとして「熱伝導率」と呼ばれるものがあります。数字が小さいほど熱を伝えにくいことを示します。つまり、他からの熱の影響を受けにくい材料であると言えます。

単位は W/m・K で表現され、 長さ1mの物体の両端の温度差が1℃の時に表面積1㎡、1秒間あたりに流れる熱量 のことなのですが、こう言われても???ですよね。

では具体的に代表的な材料の熱伝導率を挙げてみます。

杉や桧 0.12 W/mK
合板 0.16 W/mK
コンクリート 1.6 W/mK
鋼材 53 W/mK
高性能グラスウール16K 0.038 W/mK
となります。

この中では一番数字が小さいのは最後に挙げた高性能グラスウールです。これは断熱材として使用される事の多い材料です。その次に数字が小さいのは杉や桧ですが、コンクリートや鋼材の数値に比べると格段に差がありますね。只この単位を良く見てみると分母に「m」がありますので、数値を小さくしようと思えば材料に厚みを増していけば自ずと数値は小さくなります。そこで材料の厚みを熱伝導率で割った熱抵抗と呼ばれる基準で材料の断熱性能を記されることもあります。単位は 「㎡K/W」 で表現され今度は数値の大きい方が熱を伝えにくいことになります。

只これだけで暖かさの比較ができる訳ではありません。住まいは様々な材料を組み合わせて造られていますので、きちんと比較しようと思えばそれを組み合わせた総合評価が必要となります。又、このような物性で比較するだけでなく使用環境、個人差なども含めて比べる必要があります。

話を無垢材に戻しますが、木の細胞構造をご存知の方、いらっしゃいますでしょうか?以下のリンク先をご覧頂くと分かるのですが、段ボールみたいやん、と思いませんか?そうなんです段ボールのような細胞構造ゆえに乾燥させた木材には空洞の部分に空気をためることが出来ます。その空気層が断熱の役割を担うために、無垢材を触るとあたたかそうに感じるのです。その他、木の成長や辺材(木の周辺部で杉では白っぽい部分)、芯材(木の中心部で杉では赤味の部分)のことなど面白いことがリンク先に書いていますので、是非一度ご覧になって下さいね。

http://hyogo-nourinsuisangc.jp/sinrin/images/nagai2006.pdf

長くなりましたが今回はこの辺りで、次回は壁材についてを考えています。

お楽しみに!

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