
現場は機能を失った用途の違う、蔵や納屋、使われなくなった離れなどの
建物群と母屋との中を取り持つように掛け渡された塩ビの波板屋根などが
薄暗い路地を思わせるような空間を醸し出していました。これらの建物群
を取り壊し、持ち山にある杉や桧を少しでも使って住まいを考えて欲しい
と言う要望を頂きましたが、その数量がはっきりと確定できない事、幹周
りも細く構造材として使用するには未成熟な事などから結局、板材として
使用する方向で計画を進めました。また母屋は築年数が古い割には、鉄骨
と木造のハイブリッドな構造(混構造)となっており尚且つ増築して建物
を引っ付ける側が鉄骨であるが故に、構造体同士は完全に繋ぐ事無くエク
スパンションの状態としました。
プランニングは御両親のための多目的部屋を一番日当りのいい南側に配置
、そこに続く寝室、トイレや洗面などの水周りで構成され、一部改修する事と
なる母屋のLDK空間は改修前には主に天窓と北側のみの開口となっていた
ため、改修後は以前の天窓を生かしたまま東に中庭を配置させ、光や風が
ニ方向から通る空間となるように計画しました。
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