兵庫、京都、大阪で誠実に丁寧に木の家をつくる芦田成人建築設計事務所

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開口部が繋がりをもたらす

今週も順調に進む2つの現場。 梅雨入りしたとはいえ、天候にも恵まれ気持ちよく打合せをさせて頂きました。

今週は「窓」をキーワードに2つの現場のリポートです。

先ず、新築の現場では大工造作工事も大掛かりな部分は、かなり減り次回には階段も掛けられている事でしょう。この住まいには明るさにメリハリがあります。

長時間過ごす部屋は明るく、外との繋がりを感じられるような窓の配置と大きさを、一方寝室などは窓の大きさを調整しているために、そんなに明るくありません。

明るくする必要が無いと言えばいいのでしょう、寝室は寝る事が主な目的ですので、誤解を恐れずに言えば窓は大きくする必要はありませんね。

又古民家の現場では明るさを補う意味で設けた高窓、庭に繋がる大きな窓、ほっと一息外に繋がる窓など、目的、用途、大きさ、様々な窓を設けました。

こちらも、家の全てが明るい訳ではありません。家のどこに居ても明るいと言うのはよほど小さな家、奥行きの浅い家でないと実現できるものではありません。

でも明るい所と、ほの暗い所、低い所と高い所、それぞれが存在して初めて、その恩恵を感じる事が出来る訳ですので、必ずしも全てが明るい、天井が高い必要はないと思います。

要はメリハリが重要と言う事です。

LDK

写真は、新築の現場。大きな開口部からは高台の景色を独り占め出来ます。

高窓

そして、こちらは古民家の現場。吹抜けに設けた高窓からは、直射光こそ入らないものの、ぼんやりとした反射光が導かれます。

西側の景色

当初は、この景色を望める計画ではありませんでしたが、構造体を触っていく過程で丁度良いスペースが偶然にも生まれたために、ほっと一息つく場からの眺めとして、家の西側の風景を取り込むことにしました。