兵庫、京都、大阪で誠実に、丁寧に木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所

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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

土台

関西では住宅建築の際、土台に使われる材料
として桧(ひのき)が一般的になっているよ
うに思いますが、九州では杉が土台として使
われることもあると聞きますし、実際に製材
所でもそのように御伺いしました。

もっとも、その製材所にあった土台の杉には
防蟻防虫のために薬液が加圧注入されていた
ため、杉が本来持つ色ではなく、緑色をして
いました。

その昔、栗などのタンニンを多く含む材料が
土台に使われていましたが、土台に使えるよ
うな材料が獲れにくくなった現在では、栗の
土台も珍しく高価なものになったと思います。

では桧であれば防蟻防虫性が高いのか?と言
うと、そうでもありません。私どもの住まい
づくりでも土台には桧を採用することが殆ど
ですが、防蟻防虫を目的としてホウ酸による
処理を施しています。

一般的には未だ農薬由来の商品が多いと思い
ますが、防蟻剤を塗布するのは床板を1枚挟
んだだけの床下空間ですので、特に小さなお
子様がいらっしゃる、お住まいでは、このよ
うな商品には気を付けていただく必要がある
と思います。

その点ではホウ酸は、安全性の高い材料であ
り自信をもって使うことが出来ます。冬も明
け、気温も高くなってきたこの季節、シロア
リの活動も活発になってきます。そして唯一、
私たちが日常生活の中でシロアリの存在を発
見しやすい時期にもなってきます。
詳しくは又別の機会にお伝えさせていただき
ます。

写真は桧の土台ですが粉を吹いたようになっ
ています。これはホウ酸処理が行われた証拠
で、特に使用上の問題はありません。