兵庫、京都、大阪で誠実に丁寧に木の家をつくる芦田成人建築設計事務所
兵庫、京都、大阪で誠実に、丁寧に木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所

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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

6枚の中心で・・・

6枚の中心で

前回までは住まいの中に、若しくは住まい全体をわくわくするような空間にしてみては?と言うような提案も含めて話を進めてきた訳ですが、まだまだこれまでにして来た提案と言うのは沢山ある訳で、又機会を追ってここで紹介していくつもりですが、少し時代を進めてみようと思います。

えっ、何の時代か?私はこれまでに色んな賃貸物件に住んできたのですが、これから御話するのは大学時代の話に進みます。

高校を卒業し、大阪の大学に進学した私は丹波から通えるすべも無く、学校から紹介された賄い付きのいわゆる、下宿生活を送る事になりました。

下宿生は殆どが地方出身者です。同じ様な境遇の物同士、みんなでわいわいと言いながら食べる食事や銭湯通いは楽しいものでした。幸いにして比較的広い部屋に入る事が出来たわけですが、おおよその間取は図のような感じで、約6帖程のスペースに押入れと板の間に流しが付いている程度で、トイレと洗濯機は共同、風呂は銭湯と言った貧乏学生の王道を行くような所でした。中には約3畳ほどの部屋にほぼこれと同じだけの量の荷物を入れて生活していた学生も居たのには驚きましたが・・・。

私の部屋は1階の1番奥で東側には辛うじて自然光が入る窓があったので憂鬱さはありませんでしたが、隣(図の左側にも反転したような間取の部屋がありましたが北側にある窓の直ぐ外には工場の壁が手を伸ばせば届く位置に迫っていましたので、昼尚暗いと言った感じでした。

当事を思い出して家具のレイアウトをしてみましたが、東側の窓寄りにベッドを置き、西側には机とテレビ、洋服を掛けるパイプハンガーを一列に並べ、北側の窓沿いにコンポを配置、図にはありませんが、ここに小さな冷蔵庫も入っていました。そして中心にはコタツ用のテーブルが1年を通し鎮座し、冬にはコタツ布団が登場し、そこが私の定位置でした。そうです生活の全てがここで完結してしまう究極の便利(横着)スペースだった訳です。

洗濯物は外には干せませんので部屋干しです。さしずめ、アジアの雑踏がここにも規模を小さくして存在しているとでもいいましょうか?そんな感じでした。

さて、こんな生活を通し、感じた事や現在の住まいづくりに生きている事などについて次回以降で触れていきたいと思います。お楽しみに!