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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

照明計画

自然光の話に続き、前回は人工照明の話でした。
そして今回も照明の話です。

照明器具は生活にとって欠かせないものでは
ありますが主役ではないので、
極力目立たないようにしたいものです。

当事務所でも出来るだけ照明器具の存在
は抑えて計画していますが、
どうしても存在が認識できる部分に
設けざるを得ない場合もあります。

そのようなケースでは、器具自体が
シンプルな物を選択し空間に
馴染むように意識しています。

照明器具の存在が分からないと言えば
間接照明ですが、間接照明を設けるために
わざわざ器具を隠す設えをする場合もあります。

特に光源を上向けに出すような
間接照明では埃が溜まりやすくなるなど
デメリットもあります。

その点、棚下灯などは埃を気にする必要も
無いので取り入れやすい間接照明の手法ですね。

住宅の照明計画では重心を低くすると
空間が落ち着くと言われていて、
照明計画が上手な方だと天井付近には
殆ど照明器具が無く人の目線よりも低い所に
灯りが点っていることが多いんです。

天井に埋め込むダウンライトは結構、
重宝するのですが付け過ぎると
プラネタリウムのようで、
何処を照らしたいのか分からなくなります。

手許灯やフロアスタンドは光量を
補う意味で有効ですし、
照明の重心を抑えることにも
貢献するため最近では採用することも
増えています。

又、照明計画ではその建物の中で
人がどのような行動するのかを
想像することが大切で、
例えば外出から帰ったら直ぐに手を洗って
うがいをしてと言った行動を想像したり、
夜お風呂やトイレに行く時には、
何処に照明が点っている必要があるのか?
そのために、ここに、この照明のスイッチが
あって等、人の動きに対応できる
計画である必要があります。