兵庫、京都、大阪で誠実に、丁寧に木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所

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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

街で出会う個性

松本市内を街ぶらしていて、ふと目に留まっ
た建物です。

ツタに覆われた外壁に、「何あれ?」
単なる手入れの出来ていない建物でも、こう
言った状態になることはあるのですが、この
建物の場合はそうではないことが直ぐに分か
りました。ツタに覆われているのは妻面だけ
で平側はちゃんと窓が開いています。平側を
見ても建物の正体が、なんだか分からなかっ
たので、妻側に回ってみると正体が判明しま
した。レストランの看板がありました。調べ
て後から分かったのは、ここはフランス料理
レストランの「鯛萬」さんです。ホームペー
ジによると白壁の建物とのことでしたが、も
はや白壁を確認出来るのは平側のわずかな部
分のみで、ツタに覆われた下はフランスアル
ザス風の建物なんだそうです。

「雀踊り」の頭飾りが載った建物に、こんな
街の中で出会えるとは思いもせず感動さえ覚
えました。雀踊りとは棟の上についた王冠の
ような物で、本来は石置屋根の棟の水密性を
守ると言った機能が備わっていたものが、時
代を経て華美に装飾の色合いが濃くなったの
だそうです。建物の前に別棟の小さな建物が
あるため全景が拝めませんでしたが、シンメ
トリーなその姿に落ち着きを感じずにはいれ
ません。写真の左奥にも蔵のような、なまこ
壁が写っていますが、そこも同じ敷地内にあ
るようで平成28年に松本市の近代遺産として
登録されているそうです。中も拝見したかっ
たのですが、この日は公開されていなかった
ようで残念でした。

松本城に向かう道すがら銀行?今も銀行とし
て使われているの?と思える外観に目が留ま
りましたが、外壁にぶら下げられたタペスト
リーと呼ぶべきかサインと呼ぶべきかが、銀
行らしくはないので、何なんだろう?とふと
足を止めました。「アルモニービアン」と言
う名前だけは分かりましたが、後に調べてみ
ると結婚式場とのことで、それらしい雰囲気
が伝わってきました。国の登録有形文化財に
登録されているのだそうで、街中の比較的便
利な場所にあり人気のありそうな感じです。

以上で、長野出張第一弾のシリーズは終わり
ますが、又長野に行く機会があれば続編をお
送りしたいと思います。