兵庫、京都、大阪で誠実に、丁寧に木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所

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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

どこにどのような窓を設けるか

「最近の高気密高断熱の家って窓が小さいで
しょ?」と言う話を見学会でお会いした方か
ら直接、お伺いしたことがあります。多分、
ハウスメーカーなどの企画化された一連の家
をご覧になって、そのように仰ったのかと思
いますが、果たしてそれは本当なのか?

いわゆる高気密高断熱に関する性能だけを求
めるなら、窓は小さい方がエネルギーの損失
が減らせるのでそうなのかもしれません、で
も窓も適材適所で大きい小さいがあって当然
で、庭や景色を取り込んだり、南面に設ける
窓などは積極的に大きくすべきです。

但し、南面であっても大きな窓を設けると絶
えず外からの視線を気にしないといけないよ
うな立地条件では、それもままなりません。

そのような条件下では、常にカーテンを閉め
たまま、外の天気はカーテンを開けないと分
からないことになるか、背の高い塀で目線を
遮ることになると思います。

これまでに設計させていただいたお住まいの
例ですが、道路からの視線は背の高い塀で遮
り、内部に植栽を配置し、室内側からの環境
をつくり出して塀の圧迫感を和らげることを
模索しました。

又、こちらのお住まいでは、南面が道路のた
め大きな開口を設けたいけども、そうすると
先ほどのように、常に外の視線を気にしなが
らの生活になるため、道路に面した窓を高窓
とすることで、陽射しや外の天候を視認しな
がらも、外からの視線を気にすることなく生
活できるようにしました。

いずれも道路からの視線を意識した対策です
が、どちらがどうと言う訳ではありません。
いずれも室内環境を向上させるための方法で
す。