白は200色ある
某タレントが言っていた白は200色あると
言う話。あながち間違いではないように思い
ます。例えばこちらの写真をご覧ください。
一般的に建材にデフォルトで用意されている
色は黒や紺、こげ茶などの濃い目の色が多く、
園児が使う施設でもあるこの建物を暗い色に
はしたくなかったのです。
ではどのような色があるかと言うとこの場に
相応しくないような派手目な色か白系になり
ます。勿論、特注色と言う選択肢が無いわけ
ではありませんが、ご予算もあるため、予め
用意されている中からの選択になります。
私の中ではこの場には白系の色が良いと思っ
ていたので、当然、その方向で提案させてい
ただき採用となった訳ですが、同じ白でもメ
ーカーが変わるとその色合いも微妙に変わり
ます。
例えば写真の屋根の色と外壁の色は言葉に発
すると同じ白ですが、所が色見本を突き合わ
せてみると、その違いが良く分かります。
同様に一番左の建具の白と、その右側にある
上半分がガラスになった建具の白も、メーカ
ーが違うため、同じ白に見えても、少し違い
ます。
そして、内部を見ても便器や、トイレブース
の建具の白と壁のタイルの白も全く違います。
タイルに至ってはサンプルの中から一番白く
見える物を選択しているのですが、もっと白
い物と対比すると、アイボリーにしか見えま
せん。このように微妙に近い色を組み合わせ
る場合、結構失敗した~となるパターンが多
いので、逆に近い色を避けて全く違う色の選
択をする場合もあります。
例えば、外壁が黒のガルバリウム鋼板を選択
する場合、庇も黒を選択したくなりがちです
が、メーカーが違うと、その黒も微妙に色合
いが違ったりします。
その微妙な違いを嫌って、例えば庇だけシル
バー色にしえしまうとかも選択肢の一つかと
思いますが、建築における色の選択は洋服の
色を選ぶのとは違って自分が好きな色を選択
すれば良いと言う訳にはいきません。
建築の面積は洋服よりも遥かに大きな面積で
あり、太陽光が当たる面やそうでない面、他
の部材との取り合わせなどで全く変わります。
私が色を選択する際は、極力木や土などの素
材が元々持っている色に近い色を中心に選択
します。そうするとアースカラーと呼ぶ色が
必然的に多くなるのですが、新建材において
も出来るだけ、そのような色の中から選択し
ておくと外す確率は下げられるのではないで
しょうか?