兵庫、京都、大阪で誠実に、丁寧に木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所

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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

気持ちの良い場所を探す

障害物も何もない野中の一軒家であれば、そ
こに建つ家には問題なく日が降り注ぎ家の中
には気持ちの良い場所が沢山生まれることと
思います。

しかし、街中の建て込んだ敷地では、そうも
いきません。お隣の建物が陽射しを遮り上手
に計画を立てないとあなたの家は一日中、お
隣の建物の影のままと言ったことも珍しくあ
りません。

日射取得の説明で図のような絵をご覧になっ
たことがある方も多くいらっしゃると思いま
すが、建て込んだ街中では、こんな絵は正に
絵に描いた餅になり兼ねません。だって、お
隣の建物が日射を邪魔する訳ですから・・・。

そこで、建て込んだ敷地の中でも気持ちの良
い場所を探すために、日影図と言う物を検討
することでより、その敷地のポテンシャルを
引出し快適な住まいづくりをすることが出来
ます。

例えば、緑で囲った土地に家を建てる場合を
検討するとします。南と南東には2階建ての
建物が建っているとするなら、緑の敷地は、
それらの建物の影の影響を大きく受けます。

特にありがたい陽射しが欲しい冬は太陽の高
度も低くなるため建物の影も伸びます。そこ
で緑の敷地の中で冬でも日が差し、一番気持
ちの良さそうな場所はどこか?を探してみる
と、赤で囲った辺りが日当たりが良く、心地
良さそうであることが分かります。

敷地全体が日当たりが良ければ、そんな心配
はしなくてもいいのですが敷地の一部しか日
当たりが良くない場合は、一番日当たりのい
い場所を日中長く過ごすことになる部屋を割
り当てます。

殆どの場合はリビングダイニングが優先的に、
そのような場所を確保することになると思い
ます。

時々、ポータルサイトなどで間取りを添削し
て下さいと言った質問を見る事がありますが、
そこには隣地の情報が何もなく自敷地のみの
情報で添削をと言った内容が殆どです。

住まいの設計は周囲の環境に影響を受けるこ
とも多く、周りの環境も読み込んで初めて良
い家が出来上がります。ですので、我々は計
画の際に、その場所に立って環境を読み込む
ことから計画を始めます。