兵庫、京都、大阪で誠実に丁寧に木の家をつくる芦田成人建築設計事務所
兵庫、京都、大阪で誠実に、丁寧に木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所

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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

羽ありを見つけたら その3

まず、点検を始める前にシロアリの好む環境を御話します。

 

端的に言うと、シロアリは高温多湿で、光が入らず風の通らない所を好みます。

従って雨漏りや生活排水の漏水等により水分を含んだ土台や柱の足元(床下の部分)なんかはシロアリが好む条件に合致するわけです。

ですから順番としては水分の浸入により木の腐朽が始まり、自分達が好む環境に適してくるとそこにシロアリが現れると言う順番になります。つまり

最初に環境ありきなのです。

以前経験したのは蔵の床板を剥がそうとしていた時に、床下からブンブンと言う羽音がしていたのでそっと覗いてみるとスズメバチが1匹だけ飛んでいたのですが、どうも外部に通じる隙間から出入しているようでした。

スズメバチの住む環境とシロアリの住む環境は似ているのでしょうか?

時々テレビで家の屋根裏にスズメバチが巣を作っているのを見かけますが

 

話は反れましたが、なのでシロアリの食害に強い住まいを目指そうと思えば、この逆の環境をつくる事です。床下の温度は高くならないようにし、湿気がこもらないようにし、風と光が入る床下、ついでに点検のしやすさを考えると出来る限り床の高さは高い方がいいのですが、段差の解消をどうするのかと言った問題もありますので適切な高さを確保しましょう。

 

具体的にベタ基礎で基礎パッキン工法などはかなり有効な方法です。

最近の住まいではこれらは、あたり前のように採用されていますよね。

但し、布基礎(昔からある逆T字型の基礎)で床下に防湿の為にコンクリートを打つ方法は、乾燥が進むと布基礎と防湿コンクリートの間に僅かな隙間が出来ます。この隙間実はシロアリにとっては恰好の通り道になってしまう可能性も高くあまりお勧め出来ません。

 

本題に入れず終いでしたが続きは「その4」以降で触れます。