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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

外科的手術

目に見えない(厳密に言うと完成すれば目にはつかなくなる部分)工事のクライマックスと呼んでも差支えない工事が本日行われました。 三つ間続きの大きな無柱空間を確保するために施さなければならなかったのが、今回の補強工事です。

補強には幾つかの方法を候補に挙げましたが、階高の低さ、丸桁の小さな構造体にそれよりも大きな四角い構造体を繋げるのも構造的にも物理的にも無理があると判断しました。

又、梁は大屋根の荷重を束で受けた上に、直下の柱を抜いて、二間(約4.0m近く)もスパンを飛ばさないといけません。

それを無理なく実現するには梁成が大きくなります。梁を梁で受けるのでは無く、梁を柱で受ける、即ち現在の構造体の内側にもう一つ構造体を設ける入れ子の構造としました。

そうする事で柱と梁を門型に組んでおき、その門型の架構で大屋根の荷重を伝える束を受ける事にしています。

下の写真は旧の構造体で、赤い丸が大屋根の荷重を受けている束、その直下の緑の印の位置には柱がありましたが抜いています。そして写真左の黄色の位置の柱は撤去し、更に半間ほど梁のスパンを延ばさないといけません。奥に見えている門型のフレームは既に設置を終えた部分で、同じようにしなければいけません。

門型補強

そしてこちらが、補強を終えた状態です。ジャッキも外されて梁には既に、上部の荷重が載っています。旧構造体では梁に目に見えるほどのたわみがありました。新しい梁にも長期間の荷重に絶えて頂かないといけません。作業を終えられた大工さんも、ほっとされた様子でした。有難うございました、お疲れ様でした。 補強完了

このようなリノベーション工事では目に見えるお化粧の部分が取りざたされ勝ちですが、このように目に見えない外科的手術に該当する部分も実は重要なのです。