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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

中古住宅のローン控除について

本日も御訪問有難う御座います。

今日は、とあるメール相談から

築年数の古い、中古住宅を購入する場合の住宅借入金等の特別控除(以降、住宅ローン控除と呼ばせていただきます、これは所得税から控除されます)について鉄筋コンクリートなどの耐火建築物については築後25年、木造等の場合は築後20年以上の場合は、原則として控除の対象になりませんが、平成17年4月1日以降の購入物件で一定の耐震基準を満足するものについては、この年数制限が撤廃される事になっています。 国税庁タックスアンサー参照

で、この一定の耐震基準について、簡単に満足させられるように出来るのか?と言う事での質問ですが、もう業界関係者の方はお分かりかと思いますが、特に木造住宅と言う事に限って言いますがほぼ全面的にリフォームなどをしない限り難しいと言うのが現実です。

特に築年数が30年程度にもなる住まいの場合、基礎は無筋(鉄筋が入っていない)と言うことが多くその当時はそれが普通とされていたようですが、これを改めるために鉄筋の入った基礎を既存の基礎に抱き合わせる形で設けたりなどの処置をしたり、柱や梁の接合部(組み合わさったり継いだりしてある所)に所定の金物を取り付けたり、この程度の築年数の住まいには多い不足気味の筋交や耐力壁を増やしたりと、何かと大掛かりになるので部分的なリフォームでは間に合わない事が多いのです。

ですから築年数の古い中古住宅のローン控除の適用をお考えでしたら、それなりの大規模リフォームをお考え頂く必要があります。

控除金額は年末借入残高の1%が10年間と言うことですので、お金の事だけに限って言うと、全面補強して控除を取るのか、部分的なリフォームで済ませるのかのラインを見極める事が重要になると思います。