資金計画を立てる
先日、土地の売買契約が整ったので、次はお住まいのプレゼンなのですが、お住まいの計画だけでなく金融機関の手数料、固定資産税、不動産取得税などの税金関係、引越し費用、火災保険、上棟式や地鎮祭などの祭事費用、地盤調査、申請関係の諸費用、などなど、建築工事費や設計料以外にも諸々の経費が必要となります。 これらの計算はどこでやっても必ず出して貰えるわけではないので、○○税なるものが、ある日突然、請求が来てびっくり、と言うこともあります。
勿論、この段階で固定資産税などの基となる課税標準額などがはっきりしている訳ではありませんので、諸税関係は、おおよそのものとなりますが知っているのと知らなかったのでは全く違います。
又、この計画書は単にお金の計算をしているのではなくて、プロジェクトの方向性を見定める重要なものとなります。
住まい手のご要望を全て包含した計画を立てれば、ご予算オーバーとなるケースも多くあります。
これは予算が多くても多いなりに、それ以上のご要望があるので、予算の大小問わず起こるケースです。
予算厳守の方の場合は、プランを丸めることを検討しなければいけないので、何をどのように丸めることが可能なのか、よく打合せをさせていただくことになります。
ですので、我々の住まいづくりではヒアリングシートなるものに、ご要望などを全て書き出して頂きます。
書く事で考えが、まとまることが多々あります。そして、ご要望には優先順位をつけて頂くことが重要です。
又第三者である我々が拝見しても、これとこれは矛盾しているのではないでしょうか?とか、この要望とこの要望はこのようにすれば一まとめになり、無駄が省けるのではないでしょうか?とか、このご要望の目的は何ですか?と言った具合に無駄をそぎ落としたり、要望を満たすための代案を考えたりして予算に近づけるプランを提案させて頂きます。この作業も同じく、どこでやってもしてくれる訳ではありません。
言い方がおかしいのかもしれませんが、誤解を恐れずに言いますと、住まい手の要求を全て叶えたプランを作成してしまうと、建物は大きくならざるを得ません。私共の場合、予算がこれくらいだから、建物はこれぐらいの大きさに抑えないと資金計画が厳しいですよ、と言った提案をします。
勿論、大きさありきの住まいづくりではありませんので、コンパクトな中に如何に心地よい場所や、気に入って頂ける空間を創れるかと言ったことは常に考えています。
設計料などについて説明をしてきました
先週、住まいづくりをご検討中の方に、当方の仕事の進め方や設計料の考え方についてお話に行って参りました。 まだまだ設計料はプラスαと言う考え方が根強いようですが、皆さんお気づきでないだけで注文建築である限り、設計と言う行為は必ず必要です。
何よりも見積もり金額の根拠は図面が無いと出てこないのですから・・・。
既製品を組み合わせることが設計ではありません、それは単なるコーディネートと言う作業です。
何もない状態から、何かを生み出す作業が設計であり、設計者の考え方をまとめたものが設計図です。
設計事務所の壁
最近では、設計事務所に住宅の設計を依頼する事も稀ではなくなって来た様にも思いますが、それは私がその渦中に居るからで、傍から見ればまだまだ、敷居は高いのかも知れません。 そして、その壁は3つあるように思うのですが
最初の壁は、先に申し上げていますように、「敷居が高い」と言うイメージの壁です。
只、最近では雑誌やテレビでもその仕事内容が紹介されたりなど、かなり低くなって来ているように思います。
次に、実際に会う事の壁です。
実際に会ってしまうと、そこに決めないといけないのでは無いだろうか?とか、言いくるめられてしまうのでは無いだろうか?と言った心配があるかも知れません。
しかし私共も含め、多くの事務所では、そんな所は少なく、むしろ営業は下手、ハウスメーカーの営業マンなどの方がよほど営業に関しては上手だと思います。
ですので、ちょっと気になる事務所があるんだけど、と言う場合は実際にお会いになり、どのような考えで仕事をされているのか、その人の人柄や事務所の雰囲気などは、確認された方が良いと思います。会うだけで、お金を請求する事務所なんて、まずありませんので、気軽に会って見ることくらいは、して見て下さい。
そして、最後の壁は設計料の壁です。
ハウスメーカーや工務店だったら、設計料は要らないと言われたんだけど、と言う話しを時々聞くのですが、
果たして、そうでしょうか?
注文住宅である限り、間違いなく1品生産です。
その1品生産に、設計図が無いと言うことは考えられませんので、誰かが設計図を描いています。
その労力に対する対価がゼロと言うことはあり得ませんので、設計料がゼロと言う理論は確実に間違っていますよね。
応えは簡単で、工事費に設計料が含まれていると言う事ですので、結果としては、どこで頼んだとしても設計料は必要になります。
その、中身については又詳しく説明いたしますが、
晴れて、この3つの壁を越えられた皆様が私共と共に住まいづくりの道に進んで頂く事になります。
設計事務所に住宅の設計を依頼するなんて私達には贅沢と、お考えの方もいらっしゃる事でしょう、しかしこれまでに、私共がお仕事をさせて頂いた皆様も最初は同じように思われていた方が多いのです。
一生に一度の住まいづくり、どうぜ拘るなら徹底的にと、自分達の想いを叶える為に、ご依頼頂いています。
気になる設計事務所が御ありの方、是非皆様もその一歩を踏み出すところから始められては如何でしょうか?
建築工事費は積上げ算
建築のコストはどのように決まるかご存知ですか? 基礎工事、木材工事、大工工事、電気設備工事、水道工事、内装工事、左官工事などなど、ここに挙がっていない、いくつもの各項目別に更に明細があって、その合計が工事金額即ち、建築コストとなって皆様の前に出てきます。
スーパーにお買物に行き、好きな物、目に付いた物を一杯、カゴに入れてレジへ持って行くと、「あれっ、思っていたよりも高かった」って経験無いですか?
と言うよりも、そのような買物の仕方をされる方のほうが少ないかもしれません。
「今日は、これぐらいで収まる様に、買物をしよう!」若しくは「これとこれと、あれが必要だから、これぐらいお金が必要だな」と言った感じで計画的にお買物をされる方が殆どではないでしょうか?
建築の場合も、これと同じ事が無意識の内に行われています。
しかし、上記のように無数の項目があり、しかも額もスーパーでのお買物とは桁違いな為に、コスト感覚が掴み難く、初めて経験される方には、どの程度にしておけば、自分達の予算で大丈夫なのか?その按配が分りません。
私達も、一円も違わずその按配が出来るか?と問われますと途中の打合せ段階では、まず不可能です。
但し、経験値と言うアバウトではありますが、当らずとも遠からじな、計算機を頭に置いていますので、このペースで行くと、大きく予算が超えるなあと言うのは感じ取る事が出来ます。
ここで、一つ重要な私達の役割は、アドバイスをして差し上げる事です。
このまま進むと予算は超えるだろうから、もう少し控えめに行きましょうかとか、Aのご要望ではコストも掛かるので、その代案のBにされては如何ですか?
若しくは、一応ご要望を伺いますが、もし予算を超えた場合は、この部分はご一考下さいね、と言った感じです。
たまにある誤解ですが、要望を伝えておけば全て、予算の中で叶えてもらえる。
と言った物ですが、設計内容により予算をコントロール出来る部分と、ご要望によって予算が左右される部分がありますので、後者の割合が大きくなればなるほど、前者の割合は小さくなります。
すなわち、財布の中のお金を増やしたり、不足分を根拠無く値切る事が、我々の仕事ではありません。
出来る限りの知恵は絞りますが、そこには限界もあります。
ですので、ご要望には優先順位をつけて頂く作業が重要になる訳です。
限られた予算、資源、何が今の若しくは将来の私達に一番重要なのか?
生みの苦しみではありますが、それをまとめる事は、ライフスタイルについて頭の中を整理する機会でもあります。
他人任せにせずに、これを乗り越えた方々のみが、素晴らしい住まいを手に入れる事が出来るのです。
少しだけ、頭に汗をかいてみませんか?
落ち着け!
プラン、実施設計、現場調査(略して現調)、法令調査(略称を作ってません)、現場確認、講習会、その他諸々など年末までのカウントダウンも始まり、慌ただしさだけが先行しています。
落ち着け!と自分に言い聞かせながらの毎日ですが
年が明け少し経てば、開業18年目に突入します。先ずは3年を目標にしてスタートした頃が懐かしく感じます。
消費税も上がる年になります。
建築の場合、税率アップのタイミングが、やや複雑になりますので工事契約の時期や完成引き渡しの時期などに気を付ける必要があります。
しかし経験上、税率アップ前に駆け込んじゃうと、駆け込み需要を狙った便乗値上げの影響をモロに受けて、却って損をする可能性があります。つまり税率の差2%以上の損害を被る可能性もありますので、慌てずに自分たちのペースで家づくりを進めることをお勧めします。そのために資金計画をしっかり立てる必要があります。
2%は大きいように思いますが
政府も税率アップによる景気の冷え込みに配慮して、補助金を用意していますので補助金を上手に活用するなどして税率の差額分を少しでも埋めることを考えれば良いのではないでしょうか?
補助金の詳細については様々なサイトで紹介されていますので説明は割愛させて頂きます。
NEWFACE
BIM化に向けて、パソコンを新調しました。
現在の物でも出来なくもないのですが、ハードディスクの残容量も少なくなっていること、更新CADの推奨スペックを満たせないこと、前回購入時から相当時間も経っていることから、思い切っての新調です。
人生で初めて個人的にパソコンを購入したはDOSV機器の頃で、その頃の初期設定のややこしさから、しくじり、それがトラウマとなり未だに初期設定には苦手意識があります。
パソコン自体の初期設定は随分と簡単になりましたが、メール設定はやや苦手で、人に聞いて何とか設定完了しました。
そこで気付いたうっかり、幾つかの重要ソフトがOSに追い付いてない。(汗
一歩前進
先週末、入札中案件の工事業者が決定しました。しかし、今回の仕事は形の残らない仕事です。 むしろ形を消す、お仕事です。 そう、解体工事のお仕事なんです。
私も、依頼があった時に「解体なのに、どうして?」 と言う思いがありました。 依頼があった、と書きましたがダイレクトに依頼があった訳では無く 設計事務所も入札により、決定しています。
ある時、前触れもなく書類が届きました。 内容を見てみると一度相談を受けた案件ではありました。 しかし、その時は「そのような仕事でしたら設計事務所を入れずに、 解体業者に直接依頼される方が安いですよ」 とだけお伝えしていたので、てっきり流れた仕事と思っていました。
後で、理由を尋ねてみると、このような形式になった理由を理解出来ましたが 書類が届いた時には、こんなやったことも無い仕事は「辞退しよう」との思いが先に立ちました。 現に辞退届への記入まで済ませており、後はそれだけ提出してしまえば 無事、辞退となっていた訳です。
しかし、否待てよ。 折角、地元で声を掛けて貰って、このまま辞退してもいいのか? おまけに、そのエリアでは目下2件も地元の仕事をさせて貰っています。 ここは運の良いエリアでもあり、「やった事のない」を理由にせずに やるべきでは?との思いが次第に強くなりました。
しかし、さて幾らの金額が適正なのか? 新築、リノベーションの相場を参考に自分なりに出した金額で 入札、無事落札と相成った訳です。
解体とは言え、工事見積もりに必要な図面を作成する作業は ありましたし、何度も現場への確認に足を運びました。
造る所から解体まで、つまり建物が生れる所から無くなる所まで 建物の一生に関わる滅多にない機会でもあります。
私自身は、小さい頃には丹波に住んでいなかったため ここへは通っていないので、この建物での思い出は 皆無ですが、地元の方にとっては色んな思い出が 刻まれているであろう建物です。
無事に更地となるまで、関わらせて頂きます。
芦田成人建築設計事務所にとっても、新たな局面です。
ブログ停滞の理由
暫く、当ブログの更新が滞ったままとなっております。 申し訳御座いません。
既に、お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが
当ウェブサイト自体がモバイル対応できておらず
おまけにグーグルのセキュリティー定義が変わったようで
https から始まるサイト以外は安全性に関する警告が
出るようになりました。
当ホームページは、http から始まります。
つまり、セキュリティーを示す 「s」 が付くか付かないかだけの
違いですが、その一文字が大きいようです。
現在、モバイル対応も見据えて、前述の点を改良すべく
調整中で御座います。
今しばらく、お待ち頂けますように宜しくお願い致します。
うちエコ診断をご存知ですか?
こちらのブログでは何度か、関連記事を書きましたが 「うちエコ診断」ってご存知ですか?
ご家庭から排出されているCO2(二酸化炭素)の排出現状を
把握して頂きながら、その削減や対策について、診断士と一緒に
考えてみませんか?と言う環境省の取り組みです。
CO2は地球温暖化の原因の一部と言われています。
私は、その診断士の資格を持っているので、
当然、診断業務をしても良いのですが、個人で診断業務を
受ける事は出来ません。
診断を受けようと思われる方は、所定の機関に申し込みを
して頂く必要があるのです。
兵庫県の場合は、 こちら
兵庫環境創造機構まで、お申込み下さい。
診断業務では、県下の色んな場所へ行きます。
県庁もあれば、合同庁舎、電気屋さんの店頭、個人のお宅訪問などです。
幸い、私は本業でも県下のあっち、こっちに行かせて頂いている為
診断業務で伺う先が、OBさん宅の近くである確率が結構高くて
OBさんのことも、良く存じておられるケースがあり
そんなきっかけで、診断も和やかに進められることも多々あります。
冷蔵庫の買い替えに補助金を受けようと思うと、うちエコ診断を受ける必要がある
と言う制度もありましたが、既に予算を消化したようで、その制度は今は利用できません。
色々と情報網を張っておけば得をすると言う典型的なお話でしたが
もし、興味がおありでしたら、一度、「うちエコ診断」にお申込み下さい。
兵庫県で実質活動している最北端の診断士は私です。
(もう少し、北部に登録されている方はいらっしゃるそうですが
お勤めをされている方だそうですので、実質の診断業務はし難いそうです。)
全て背負い込まない
住まいづくりにおいて 分からないことって、一杯出てきます。
当然ですよ、初めての住まいづくりなんですから
たまに、「ちょっと検討します」と言って
暫く返答がないので、「どうですか?」
とお尋ねすると、「答えが出ないんです」
ということもあります。
現場が進んでいる中で、
こうなると現場の進捗に影響が出ることがあります。
答えが出ないのは当然ですよ、現場に任せておけばい
良いことを悩んでおられる場合があります。
建築について何も学んでこなかった方が自力で
全て解決しようとしている所に無理がある。
そんなサポートとして私達が機能するんです。
住まい手の立場で最善の策を考えてくれるのも
私達の役割であり、私共が関わるメリットです。
納得出来れば、不安は減ります。
住まいづくり期間中の安心は、
かなり気持ちが楽になれます。
高低差のある敷地
最近、建築相談サイトなどを見ていて お答えした内容です。
高低差がある敷地とは
敷地自体に高低差がある場合と、隣地との高低差がある場合が
考えられます。
今回は後者の隣地との高低差がある敷地ついてです。
高低差は擁壁などを設け安全性を確保する場合が多いのですが
擁壁が古くて擁壁自体の安全性が担保されない場合は
高低差の上にある敷地に建物を建てる場合
擁壁に土圧負担を掛けてしまうと、たちまち
擁壁に何らかの問題が生じることが考えられます。
このような古い既存擁壁に負担を掛けないように
建物を建てようと思う時に、「安息角」と言う言葉が登場します。
安息角とは、擁壁の一番底から水平線に対して30°の角度で
引いた線と水平線がなす角度のことで
この30°に引いた斜めの線よりも基礎が深く埋まっていれば
新たな建物は擁壁に対して負担を及ぼさないと言う
判断になります。
例えば、図のような高低差3.0mある敷地に
基礎深さが35cmの住宅を設ける場合
擁壁から水平に4.7m程離すか、若しくは安息角よりも
基礎底を深くすれば良いことになります。
これは、あくまでも一例に過ぎませんので
他にも色々方法はありますが、前記が一番
コストを抑えられる方法であると思います。

