兵庫、京都、大阪で誠実に、丁寧に木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所

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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

リフォームの難しさ

前回、構造体のみとなったとお伝えしえしていました「2世帯3動線のリフォーム」の現場では、浴室の組み立てが始められていました。

今回はシステムバスの採用ですので、メーカーさんが来て段取り良くあれよあれよと言う間に組みあがっていく様は面白いものです。

そして前回、スケルトンとなった状態で浮上した問題点がいくつかあり、今回はその解決策の一つを紹介します。

リフォームの特異性

 

写真の緑の線の位置には以前柱があり、その上の材を支えていたのですが思わぬ所に現れた継ぎ手と材自体の細さを危惧し、急遽鉄骨で補強しました。

柱を抜いた位置は入り口が干渉する事となるので、何とかこれで入り口の幅を確保する事が出来そうです。

このようにリフォーム工事では想定していなかった出来事が頻繁に表沙汰となる事があります。当時請け負った方の考え方や認識などもそこに現れて来る訳で、それが評価できる内容なのかそうではないのか、そこに現れた答えを見れば即、判断が出来ます。

事前にそう言った内容への対策を講じようにも、建築当時の正確な図面や資料などが残っているならば問題はありませんが、この築年数の物件では極、稀な事でしょう。

床下や天井裏全て事前調査できれば何も問題なく対処できるのですが、そのような特殊な機械も装置も持ち合わせておりませんので、目で見える範囲を確認して、後は想像で検討を進める程度しか方法は無いように思います。

 

考え方を変えれば、そのようなハプニングはリフォームにはつきもの、「オレに任せとけ~」的に現場に望んでみるのもいいかも知れませんね。

但し、某リフォーム番組のように、私たち設計事務所の人間が職人さんに交じって現場で作業をする事って稀な事です。

むしろ私たちの現場での仕事は現場と図面を確認し、実寸のスケールで仕上がりを想像しながら職人さんの腕を信用し、対話をし、想像をかきたてながら、その後の方向性を打ち出す事、そして現場をレコーディングする事が主な仕事です。