兵庫、京都、大阪で誠実に丁寧に木の家をつくる芦田成人建築設計事務所
兵庫、京都、大阪で誠実に、丁寧に木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所

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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

機能美

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これは国内某有名メーカーの洗面化粧台です。カウンターの下は扉付の収納で飾り気のないごくシンプルなデザインですが、扉の取手はメーカーの純正でもなければオプションでもありません、実はこちらで用意して取り付けて貰ったものです。取手のない扉デザインの場合、カウンター下と扉の間(赤矢印)に指を入れるスペースがあって扉の上に手を掛けるか、大きくかがみこんで扉の下に手を掛けるかして開けるようになります。でも大きくかがみこむのは使い辛い事この上なしで考えられない、では扉の上とカウンターの間はと言うと指さえ入らない程しか空いていませんでした。

 

そもそも、この商品を選択した事、自体が間違いだったのかもしれませんが、カウンター部分はお客さんと一緒にショールームに行きこの目で見て決めたものでしたが扉自体のディスプレイはありませんでした。カタログにも寸法の記載が無く納入されてから即この扉どうやって開けるのだろうと思っていたらやはりお客さんもそれに気付かれました。またもやメーカーに問合せとクレームを入れたら扉の型番によっては取っ手をつけられるがメーカーでは用意していないとの事でしたので、工務店さんの方で調達して貰いました。

 

後少しカウンターと扉の間の寸法を開ければそれで済む事なのに何故?取っ手が付く事を想定しているのに何故?大手企業のおごり、怠慢?(電話問合せの際にもそんな感じを受けました)

 

生活と言う行為が付きまとうこのような商品は彫刻絵画と違って機能の伴わないデザインは単なる装飾に過ぎず使い辛い事この上ありません。

 

機能美とは、ちょっとした心遣いで誰もが使い易く恰好いいもの=ユニバーサルデザインにつながるのではないかと思っています。