雪留め
やはり降り始めました。 昼間は積もることはありませんでしたが、
夜になり細かい粒の雪です。
明日まで振り続けば、かなりの量に
なっているのではないでしょうか?
昨日の記事では雪は結構重い、
と書きましたが近畿北部の住まいでは、
この重い雪を、わざわざ屋根に留める
ように「雪留め」なる物がついています。
◆「雪留め」って何?
写真が、私共がよく採用するパターンの
雪留めなのですが、
縦はぜ葺きの鋼板の空洞になっている
山を支持金具で挟み込んでいるだけなので
締めれば締める程、どんどん締まっていく
とのことで締め加減が難しいそうです。
又、写真のタイプはL型のアングルで
端から端まで繋がっているため、
雪が下にずれ落ちようとする力も一様に
全体的に掛かるため支持金具自体が
ずれて下がって来やすいとの話も聞きますが、
幸い当方ではずれて落ちてしまった
と言う話は未だ聞いていません。
他に鋼板屋根で、よく見かけるのは
羽根のような物が付いているケースですが
鋼板の山一つに対して一つの羽根が
付くので雪が積もっても、
雪が、ずれ落ちようとする力も分散するため
雪留めもずれ落ちにくいそうです。
見た目の問題は別にしてですが・・・。
瓦屋根には1/6円程度の物が一体成型
された物が付く事が多いですね。
◆雪留の効果は?
雪留めを設けることで、その下にある
カーポートや木などに
直接被害を及ぼし難く出来ます。
隣地が近い場合は、隣地に
直接雪を落し難く出来ます。
玄関など人の出入りが多い個所へ雪が
直接落下し難く出来ます。
◆どの辺りに付けるの?
雪留めを取付ける位置は、出来るだけ
外壁を垂直に延長した辺りよりも
少しだけ屋根の頂上に近い方に
取り付けて貰います。
何故でしょうか?
壁の垂直延長線よりも下に付けると、
下に屋根を受ける材料は垂木しかないので
長時間そこに雪が溜まっていると、
華奢な垂木では、
その重みで垂れ下がる可能性があります。
◆雪留を設けない場合は?
本当に豪雪地帯で雪下ろしの慣習がある
地域では雪下ろしの際に邪魔になる等の
理由で雪留めを設けないそうです。
そして勾配の緩い屋根も長時間屋根に
雪を留める原因になるので雪留めを
設けない方が良いと判断していたのですが、
先日の大雪によって軒樋に被害を
受ける事例が発生しました。
◆雪留めの種類も様々
他にも下のリンク先のような物もあります。
http://blog.takuma-s.net/article/42736679.html
http://holly-tunes.blogspot.jp/2015/02/blog-post_11.html
https://roof-partner.com/%EF%BD%92oof-guard-roof-10373
一番最後のリンク先などは色々勉強になりますね。
積雪による軒樋の被害は
火災保険が使えることもあるようです。
保険の内容をよくご確認下さい。
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■ お知らせ
如何でしたでしょうか、今日のブログ。
近畿では日本海側を中心に明日、明後日と
降り続くとのことです。
最近の降り方は雨にせよ雪にせよ
一極集中型ですよね。
これも温暖化の影響でしょうか?
さて、今年に入り「すまいなんなりと」と題した
無料メルマガを始めています。
私の名前「なりと」を掛けたものです。(^^
ブログでは書かない特集記事を書いていますので
是非、登録してお読みください。
現在は「中古住宅を視野に入れる際に気を付けたいこと」
として連載しています。
住まいづくりは幅広い知識が求められます。
只、知識ばかりでは、つまらないので時には
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出張
週末、名古屋へ
愛知県には、友人も居るのでゆっくりしたかったが生憎、今月内を目標にしている予定もありトンボ帰り。
しかしほんの少しだけ早目に着いたこともあり、名古屋駅前をしばし散策してみた。
新大阪とは明らかに違う。
新大阪駅前は完全にビジネス街であるのに対し、名古屋駅前は歓楽街ぽい雰囲気あり、ショッピングタウンぽい雰囲気ありと楽しげだ。
さしずめ梅田に近い雰囲気かな?
もう少し時間があれば行動範囲を広げたかったのだが残念。
と言う事で写真を撮る時間は無かったと言うか今回の行動範囲では被写体として撮りたい物が無かったと言った方が正しい。
しかし、昼食に食べた味噌ラーメンは明らかに関西のそれとは違っていた。味噌が塊で麺の横に盛ってあり、チャーシューの代わりにチキンが薄く切って入っていた。味噌はスープに溶かしながら飲めと言う事か?
口にするまで気付かなかったが名古屋コーチンの土地でもある事から、これはもしかして?とも思ったが値段に釣り合わないので恐らく単なるチキンだったのだろう。
あまりにも急ぎ足の名古屋出張、土産話はこれだけ。
写真も無しなのである。
でもホームから見えていた、造りかけにも見えたあの建物は何だったのだろう?と先ほどグーグルマップからストリートビューで確かめたのだが造りかけではなく、完成形である事が分かった。
でも建物の用途は、はっきりしていない。
完成見学会で何を学ぶか?
完成見学会に訪れると、目新しいキッチンや設備機器類、壁や床に使われている素材などについつい目が行き勝ちですが、しかしよ~く御考え下さい。
そんな物はメーカーのショールームなどに行けばいくらだって確認できます。サンプルで確認する事だっていくらでも出来ます。
見学会で確認すべき事は何が使われているかと言った素材を見るのではなく、どのようなコンセプトに基づきその住まいがプラン展開されたのか、空間構成の持つ意味は?など、その住まいにしか無いその土地にしか無い表現をどう受け止めるかが大事なのです。
ですから良く練られたプランニングには感心させられますし、適当に組み合わされたプランは飽き飽きします。
つまり、そのようなプランには「個」が無いのです。
ですから、ぼーっと建物を見るのでは無く、何故このような住まいになっているのかを質問しないときっと、その住まいの良さはいつまでたっても分りませんし、部分部分に優劣を付けるだけの見学者になってしまいます。
そうならないように、ちょっと勇気をもって質問をしてみるのが良い見学をする近道です。
もっともそのような答えが返ってこないようなら、結局その家には、そのパーツパーツでしか魅力が無いと言う事なのでしょうから、どこにでも存在する家と言う事なのです。
淡路瓦を使えば
「顔」のエントリーの際に紹介した鬼瓦は淡路の粘土を使った物で、南淡路は淡路瓦の生産地である事は以前のエントリーでもお伝えしました。
さて、兵庫県産木材利用木造住宅特別融資制度を利用する際に、この淡路瓦を利用する事で融資限度額を200万円UP出来ると言う利点があります。
公的には淡路瓦とは呼ばずに県産粘土瓦と表現されていますが。
しかし、この淡路瓦のいぶし仕上げ等を寒冷地でもある丹波などで使用するには未だ、技術的に改良点もあるようで、凍害の影響を受ける可能性があるとの事です。
しかし平板瓦は大丈夫との事で、先日カタログをご持参頂きましたが、個人的にはケラバの納まりが大層でもあり、採用し辛い現実があります。
ここを改良するには金属板でその部分を加工してしゅっとした感は出せるとの事で、実現した物があれば是非拝見したい物です。
さて、少し話が逸れますが前記の兵庫県産木材利用木造住宅特別融資制度では環境配慮型の住宅建築で更に500万円の融資限度額のUPが見込めると言う事で、住まいづくりにおいては、ますます環境への配慮が必要となる事が考えられますし、
前原国土交通大臣などの発言においても、次世代省エネ基準の導入が標準的に採用される事になるやもしれません。
国の動向を見つめながら住宅業界の行く先を慎重に見つめて行く必要を感じています。
補足
兵庫県産木材利用木造住宅特別融資制度・・・通称「県木融資制度」などと呼ぶ事がありますが、一定割合以上の量の県産木材の利用により、やや低めの全期間固定金利で、最長25年間の返済期間により利用できる融資制度で、県下一部の金融機関などが窓口となっています。
詳しくは上記のリンクから辿ってみて下さい。
何でも食べるよ
今日から始まった、某プチリフォーム。
30?厚の杉板を張るためにカーペットを剥がしてみると、
おや、おや、いらっしゃいました。
厳密に言うと過去にいらっしゃった跡を発見。
何の事かと言うと、シロアリちゃんに食べられた跡です。
小さな砂の塊で出来た道のような蟻道(ぎどう)を残すのが特徴です。
このシロアリ、タチの悪い事に何でも食べちゃいます。
木、ダンボール、断熱材、事例ではコンクリートでも食べられる事もあるそうです。恐るべし
丁度暖かくなり始めた今のシーズン、お風呂場、洗面所、などの水周りから多くの羽蟻が飛んでいたら要注意です。
見かけたら、あまりいじりまわさずに、直ぐに専門業者に頼んで下さい。
彼らは用心深いので見つかったと感ずいた途端に撤退していきます。
1年の内、目視で羽蟻を確認できるのって、実は今のシーズンだけなんですよね。だから今を逃すとシロアリ発見のチャンスを逃してしまう事になるかもしれません。
丹波で生息しているのはヤマトシロアリですから、建物の2階にまで害が及ぶ事はあまりないでしょうけども、温暖化が進むと生息地も変わりイエシロアリ、アメリカカンザイシロアリなどの強烈なツワモノがやってくる可能性が無いとはいえません。
建物の近くに木材を放置し放しにするとシロアリを呼ぶ可能性も高くなります、特に土の地面に直接木材を長期に渡り置きっぱなしにしている場合は時々、チェックする必要があります。
大事な住まいを食べられないように、時々家の周りや床下なども点検して下さいね。
SI単位
国際単位系を標準とする単位表示により、建築の現場や設計過程でもkgがN(ニュートン)、温度が℃からK(ケルビン)と表示されるなど、少し複雑な事になります。
普段はkgや℃でも全く支障の無い、むしろそちらの方が馴染み深い表示だけに出来ればそのまま使いたいのですが、ある年代からは学校教育の過程で国際単位系が標準的に使用されていたのでしょう、もしかしたらどちらの単位でも、いとも簡単に扱えるのかもしれません。
単位変換の際にある係数を掛ける事になりますが、例えば同じ「K」と言う文字一つ扱うにしても10の3乗を表す「K」なのか温度ケルビンを表す「K」なのか混乱しがちで、他の単位まで一緒に扱う過程で完全に混乱し出た結果を見ておかしい・・・となる事もしばしば
ある物理教師の経験のある方の建築構造力学へのアプローチの方法はいかにもと言った感じで、数字を見る前にこの単位に着目し、その数式が何を表すかと言った理解の仕方であった。
確かにそのようなアプローチの仕方もユニークで面白いかもしれないと思い、以後私もそのように考える事もあります。
所が先日来、エネルギー関係の計算をする過程でネットを徘徊していると手間暇かけずとも計算ソフトなるものが数社から販売されているそうで、値段もそれなりのものであった。
計算ソフトに条件だけ入力すれば答えが出てくると言う物。途中の過程は殆ど分らない。
それで、いいのだろうか?
時間を短縮するためには良い手段だが、一度はしくみを理解し、手計算する必要を感じる。その後ソフトに頼るなら未だ分るが、理屈が分らず使い続けるほど怖い物はない。
最も、理屈さえ理解できたなら高価なソフトを使わずともエクセルなどで計算表を作成できる事もあり、やはり一旦は手作業をこなす必要性を感じる。
CAD全盛の建築業界においても一度は手描き図面を経験したか否かで線1本の重みが理解できる事でしょう。
地縄張り
先日は「つながる家」の地縄張り確認、そして近隣への挨拶回り。
地縄張りとは地面に建物の位置を記すために縄を張る事で、おおよその建物位置がこれではっきりします。

何せ東西に長い敷地ですので、自ずと建物も東西に長くなり、端から端までは声は通らないと思います。
そんなこんなで、おおよその確認も終え、ご近所への挨拶回り。
そこで気になるのが、どの範囲まで挨拶にまわればいいのか?と言った事。
少なくとも隣接するお宅は全てと、道向かいの敷地に直面するお宅、その両隣程度は廻っておいた方が良いと思います。
その他、細い侵入路で工事車両により迷惑を掛けそうなお宅などが考えられますが、そのように考えを巡らせれば巡らせるほど、範囲が広がっていきますので、後は自分の気持ちで整理して御考え頂くのがいいでしょう。
さて、現場では基礎工事に先行して給排水管の引き込み工事が行われています。
引き込み工事とは、道路内に入っている給排水管から水道を敷地内に引き込んだり、又は逆に道路内に入っている公共下水管へ敷地内の排水管をつなぎ込む工事の事です。
そのために現場では、道路を一時的に占有し縦看板と共にガードマンを置き、道路と歩道、そして敷地の一部を掘削しています。


この辺りは、海からも比較的、近いために敷地内の掘削した土を手に取ると、地盤調査の通り大変粒子の細かな砂質地盤である事が分かります。
地盤調査は土質をサンプリング出来る調査法(スェーデン式調査法)ではなかったので、実際にこの程度の深い層まで目視で地盤を確認出来るのは、このタイミングとなります。
さて、この砂質地盤ですが、常時は非常に良好とされる種類の地盤ではありますが、地下水位の上昇により液状化現象が起こると少し問題となる場合があります。
液状化については阪神大震災でも海に近い街、若しくは埋立地がこの現象で被害を受けた事例が紹介されていましたが、砂の粒子が細かいので常時は密接につながっていますが、そこに水が入ることでその繋がりが解けてばらけてしまうと言う現象です。
この液状化対策に関してはベストな方法は無いと言われていますが、安全性とコストバランスからその選択を迫られる事になります。
地盤改良と基礎構造の強化と言う2本立てで対処する場合と基礎構造の強化で対処する、このどちらかになるとは思いますが、こちらの現場では後者の選択肢を採用しています。
杉の香りの正体は
ブログを書く時にログインすると、もう直ぐ ☆ と言うメッセージが出現するようになりました。しかし、その後 ☆ になりましたと言うメッセージは中々出てきませんが・・・。
一体、何かなあと思ったら、どうやら人気度らしいです。
ライブドアブログを始めた頃、ランキングの上がり下がりで一喜一憂していた頃の事を思い出します。
単純な人間です。
それよりも年内、通算1000投稿が近づいている事を知り、そっちの方が気になっています。現在720+αのようです。
数打てば良いとは思いませんが、出来るだけ内容のある事を日々書きたいなあと考えていますが、中には1度書いた事をもう一度掘り起こしている事もあったりしますが、年数が経てば又考えている事も変わります。
以前と表現が変わっている個所を見つけた方は、よほど足繁くここへお越しいただいている方かもしれませんね。
さて、写真は以前ここで紹介した、私が作業してつくった、組めない継ぎ手のモックアップ、本当にあと1cm程度なんですが、無理に叩けば壊れるかもしれません。
外す事も出来ず、もう8年ほどこのままです。
とまあ、ここまでは余談。
本題は、ここからです。
このモックアップを持ち上げた途端、ふわっと香る杉の香り。もう8年程も前のものが未だに、その香りを保ち続けている。
この香りの成分はテルペノイドと言うグループに属している化合物だそうで、最近このような針葉樹の樹液を抽出して芳香剤や臭い取り、植物の栄養剤とした商品まで開発されるなどその、使用用途は様々。
少し大袈裟かもしれませんが、正に捨てるところが無い材料なのです。
BH3/12
思わぬ雪で今日の予定は変更、しかし明日はもっと降るとの事で、さてどうしましょう?
季節外れの大雪で各地おおわらわのようですね。
スタッドレス未だ履いていて良かったと胸をなでおろしています。
そんな予定変更で、今日は図面に集中する事になった訳ですが、例のと言っても、私の中だけの例の、でしかないのですが、梁断面を自動計算してくれるソフトで遊んでいた、
いやいや、仕事をしていたら私の頭の中を駆け巡った公式が今日のタイトルです。
BH3/12 (じゅうにぶんのびーえいち、さんじょう)
BH3乗/12
です。
これは建築士試験の受験経験者ならだれでも通る道、力学で出てきた断面二次モーメントを求める公式なんです。
と言った所で断面二次モーメントって何やねん?
と言う事になると思いますので詳しい説明はさておき、
ようするに上の計算結果(断面二次モーメント)が大きい程材料がたわみにくいと言う事です。
つまり、梁成(梁の高さ)が大きい材料ほどたわみに有利と言う事なのです。

上の式でBとHとは写真のB(梁の幅)とH(梁の成、高さ)の事を指します。
で上の式の結果が大きければ大きいほど、梁がたわみ難いと言うですから、当然Bを増やすよりもHを増やす方が、計算結果が大きくなりやすいのは分りますよね。
何しろHは3乗出来るんですから。
困った時は幅よりも成を上げろ、と言う事なのです。
この他にもたわみに関係する要因もありますが今日はこの辺で。

と思いましたが、フォルダを探していたら見事な写真が出てきましたので、もう少し続きを
写真は梁が梁に直角に掛かる仕口(しぐち)と呼ばれる部分です。
大入れ蟻(おおいれあり)と言う仕事です。
手刻みの現場でしたが、手刻みと言っても途中までは機械で、残りをノミで仕上げると言う段取りで仕事が進められますが、手仕事の場合、微妙なさじ加減が凄いのです。
墨で引いた線を1本分残すとか半本分残すとか、本当にちょっとの差なんですが、組みあがった時に隙間があくのか、ぴっちりひっつくのか、そこが大工さんの腕のようです。
一見、分らない世界ですが、大工さんと話をしていると良く、そんな部分を気にして仕事をされているのが伝わってきます。
これ何~だ?
連日の雨で、我が家の梅の花も散り始め、写真撮影のタイミングを逃してしまいました。今撮っても、あまり美しくない状態でしたので今年は家の梅は断念。
さて、先月地鎮祭を済ませた「繋がる家」ですが、現在、建築確認申請中もうしばらくで交付される事でしょう。
交付されれば、いよいよ着工となります。
先日、引き出しを整理していたら奥の方から封筒に入ったこれが出てきました。

単なる革+ビスの組み合わせですが、使い方は無限に考えられます。
でも、これ誰でも作れそうですが、立派な商品なんですよ。
ある現場で、使うために入手した物の残りです。
聞いた事も無い商品名に職人さんから「それって、どんなんです?」
「高いんですか?」なんて聞かれたような記憶があります。
「これです。」って見せたら、「えっ」と言う顔をしてたような・・・。
そらに値段を聞いて一瞬の内に安堵感が漂った、なんだかほっとする商品です。
革ですので、手に馴染めば良い色に変わり、切れたら取り替えたらええやん、ぐらいの感覚で使って頂くといいのではないでしょうか。
伝統的継手の強度(腰掛鎌継)〔こしかけかまつぎ〕
さて、伝統的継手の強度の続編です。
今回は腰掛鎌継(こしかけかまつぎ)と言う継ぎ手です。
土台や梁など様々な場所に使われる継ぎ手で、伝統的継手と申しましたが実はプレカットによる機械加工の継手でも頻繁に使われています。

写真赤丸部分は土台の様子です。
手刻みされた材料はこのように墨の跡が残り、手仕事感が漂い良い感じです。
(但し、プレカットを否定しているものではありませんので、あしからず。)

これは梁に使う材料なので少々断面は大きめですが、男木(おんき)と呼ばれる鎌の付いた側はこんな感じで、女木(めんき)に対して組む時に滑る込みやすくするために鎌の先の下側は大きく面を取り、上に行くほど面は小さくなっています。

こちらは別の現場でプレカット(機械)による加工です。
大きな違いは鎌の下や腰になる部分の下側が丸くなっている所です。
これはルーターと言う刃物を回転させて木を削る特性上仕方のない事なのですが、材料を組む時に組みやすくするには?を機械的に進めるとこうなります。
丸みがかわいい、とおっしゃる方がいらっしゃるかも知れませんね。
で、タイトルは伝統的継ぎ手の強度ですから、これからの話しは手刻みによる場合と言う事で進めます。
この継手の引張り強度(短期許容引張耐力)は4.6KNと言う試験結果が出ています。
前回の追掛大栓は7.2KNでしたので、それに比較すると強度的には劣る事になりますが、適材適所で継手は考えられないといけませんので全部を強い方にしたらええやんと言う事にはなりません。
補足
前回及び今回示した数値は材料がベイマツ、断面12cm角、鎌の継手長さ15cm、追掛の継手長さ36cmとした場合の試験結果ですので、樹種や材料の断面、継手の加工形状によってそれぞれ結果が違う事を頭に入れておかなければなりません。
さて、まだまだ色んな種類の継手や仕口と言った加工がありますので、この続きは当事務所のウェブサイト内の「WEBセミナー」に追々まとめて行く事にしますので、ご興味のある方は一度お立ち寄り下さいね。


