兵庫、京都、大阪で誠実に、丁寧に木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所

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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

見え方、感じ方

ここに3枚の写真をアップしてみました。
どれも同じ現場で上2枚は同じ壁面で、
少し角度を斜めから撮ったものと、
ほぼ真正面から撮ったものになります。
3枚目はそれらのタイルを寄りで撮ったものです。

1枚目と2枚目で、少し違った印象を
受けませんでしょうか?
1枚目は斜めの角度から撮ったことで
光が反射しタイル自体も少しピカッとした
感じに写っています。

2枚目は真正面から撮ったため
光の反射はなく、
少し和柄っぽいイメージさえ受けます。

勿論、人によって受け取り方は
様々かもしれませんので、
前述は私の見え方です。

建築の色って日常生活ではありえないほど
大きな面積を占めるほどになりますので、
サンプルの小さな範囲で見ているのとは、
実際にそのサンプルが何十倍にも拡大された
壁面では光の当たり方や見る角度、
その時の気持ちや体調などによって
全く変わった感じに見えます。

このタイルの配色はA色を〇〇%、
B色を□□%と言った感じで
その割合を指定して発注しています。
その指定した配色がランダムで
並んでいるのですが、よく見ると結構、
濃い色もありますし、
決して明るい発色のタイルばかり
ではありませんが、
白の割合を多めにしたのと、
より明るさを引き立たせるために
暗めの色を意図的に混ぜています。

このようにすることで明るめの色を
引き立たせる効果が生まれ、
おいしそうなキャンディーのような
壁面が生まれたのではないか?
と思っています。

完成時、クライアントからは
「かわいい」と言っていただきました。
保育園の子供用トイレですので、
そう言った印象を
抱いて頂けたことは光栄です。

子供用スペースと言うと
水色やピンクなどの明るめの可愛い色や
星やキャラクター物でそう言った
雰囲気を演出しがちですが、
そうではなく大人が見ても、
子供だましでないインテリアに
仕上げることが狙いでしたので、
可愛いけども、
どこかに和を意識出来るような
雰囲気をつくれたことは良い経験になりました。