兵庫、京都、大阪で誠実に、丁寧に木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所

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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

長野出張 Part 2

前回の出張から1か月足らず、再び長野県へ
向けての出張でした。前回と同じくJR福知
山線で新大阪へ、新幹線で名古屋まで行き、
そこから中央西線で塩尻まで、再び乗り継ぎ
岡谷まで、中津川を過ぎた辺りからは殆ど、
山の中を走ります。既に山のてっぺん辺りま
で木々が色づき、その風景が永遠に続きます。
車窓からの眺めは飽きることなくずっと首は
左を向いたままでした。今回は、前回の現地
確認とヒアリングを受けて、計画が出来たた
めプレゼンテーションでした。その話は又追
々と更新させていただきます。

前回同様、岡谷で一泊をと思い旅行サイトか
ら予約作業中、目の前で残り1部屋への予約
が埋まってしまったため、今回は場所を変え、
松本で一泊することにしました。

そして翌日はまたまた、建物探訪です。今回
も松本市内とも思いましたが他にも見たい場
所があったため、少し足を延ばして朝早くか
ら安曇野へ伺いました。

一番見たかった「あずみのちひろ美術館」は
タッチの差で冬季休館に入ったばかりでした
ので目的を変え、目指すは穂高駅からほど近
くにある「碌山美術館」です。

ネット検索していた際に目に留まったレンガ
造りにとんがり屋根の鐘楼、小ぶりな感じの
建物に魅了されました。写真の感じから少し
山奥なのかな?と思っていたのですが意外に
駅そばの便利な場所にありました。

今回は、他にも目的地があったことや、もう
少しじっくり見て回りたかったため駅前でレ
ンタサイクルを借りて出発です。

道路を挟んだ隣にある碌山公園の広さから大
きな敷地があるように思っていたのですが敷
地自体も小ぶりで、別棟の2つの展示棟はR
C造で、恐らく後の時代に建てられただろう
と推測します。碌山館が上の写真で黄色くな
ったツタに覆われた外壁にアーチ型のエント
ランスを潜ると片側の扉のみが口を開き待ち
構えていました。

重厚そうなドアは実は天井から吊り下げられ
たドアの軌跡に沿ったレールに吊られた構造
で開け閉めされるようです。

開けられたドアの外にはキツツキのブロンズ
像が取り付けられていました。しかし、この
キツツキ、本当にドアを突いてるのか、ドア
の方の色が少し違っているようにも見えます。

ドアを潜った正面の壁に書いてあった文字で
す。「苦悩や苦闘の中にこそ美しさがある」と
言う意味なのだそうで、碌山を名のった萩原
守衛の言葉なのだそうです。

碌山館の中は撮影可能とのことです。外部の
重厚さに比して内部は意外にあっさりとつく
られていて見やすい展示となっていました。

こちらは1968年に建設されたグズベリー
ハウスと呼ぶ休憩室だそうで、天窓からの明
かりや四葉のクローバー型の窓、ギザギザと
加工装飾されたものなのか方杖など、所々に
個性を感じる建物でした。