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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

住まいづくりを振り返る その2

ありがとうの家 住まいづくりを振り返る その2 は計画(プラン)編です。 当敷地は第1種低層住居専用地域と呼ぶ、良好な居住環境を形成する為に定めれた法規制によって秩序良く、それぞれの住まいが建築されています。

先日も申し上げました、北側斜線などは、その最たるものです。

結論から申し上げますと、最初のプレゼンでは、全3案ご提示させて頂き、その内のベストと思える案に関しては模型を製作し、最終的にはほぼ、その時の模型の案のまま完成しています。

模型写真

こちらがその時の模型の写真です。

法規制が採光上、有利に働いたと申し上げましたが、それでも住宅街の比較的周囲の住まいが近くに建つ条件ですので1階の各部屋にまで陽射しを導こうとすれば工夫が必要です。

従前に当敷地に建っていた住まいの中を拝見した際に感じたのは細切れのプラン故に、1階の北側の奥にあった台所は、春先と言う季節も関係し、少しひんやりとした感じでした。

従がって、光を住まいの奥にまで導く計画(導光と呼びますが)をする上での解は、吹抜を設けるか、2階LDKにする、の二者でした。

2階LDKにして風景を楽しむなどの情緒に恵まれた環境であるなら、そちらの選択もあったのかも知れませんが、生活の利便性を考慮して1階LDKに吹抜を介して導光する方の案を採用しました。

ご要望の中には、畳の上で洗濯物を畳みたいと言う具体的な内容もありましたが、和室を洗濯干し場傍に割り当てるとLDKへの採光上の問題や、LDKが道路側の配置になる事で外からの視線や音の問題があると判断しましたので、干渉帯としても機能する和室を道路側に配置する案としました。

その代わりに、洗濯物は多機能な畳敷きのフリースペースで畳めるように計画しています。ここは畳1帖ほどの小さなスペースでありますが、足元を掘り下げ、カウンターを設け、雨の日には洗濯物が干せる多機能なスペースとしています。

フリースペース

こちらが、そのフリースペースです。洗濯物を畳む以外に、アイロン掛けやワークスペースとしても機能します。

スケッチ

こちらは、当時提示させて頂いた同部分のスケッチです。

トイレとの動線は少し違いますが、この部分の機能説明には役立ちました。

そんなこんなで、こちらのお住まい30坪と言う面積の中に足元を掘り込んであるスペースが2箇所も存在します。

と言う事で、どこから脱線したのか最初に触れていました導光計画の部分の説明が全く出来ていませんね。

しかし、少し長くなりますのでメインの説明は又次回に

次回は プラン編 その2 となります。