リノベの勘所 第1話「何を変えるか」より「何を残すか」
リノベーションを考えるとき、「何を新しくしようか」と考えるのは当然です。
例えば、キッチンを新しくする、床を貼り替える、間取りを変えるなどと考えるかもしれません。
勿論、それもそうなのですが
でも、その前に一度立ち止まって、「この家にしかないものは何だろう?」と考えてみてください。
長い年月を経た柱かもしれません
古い建具かもしれません
当時の職人さんが拘って造った設えかもしれません
それらは、新しい材料に交換すれば手に入るものではありません。
リノベーションとは、古いものを新しくすることだけではありません。
その家が持っている価値を見つけ、それを残しながら、これからの暮らしに合わせていくこと。
私は、そこにリノベーションの面白さがあると思っています。
リノベーション事例
この写真はリノベーションした部屋の事例です。
写真の奥に写る床の間の柱や鴨居?、床板は元々この家で、この場所で使われていたものです。
今、このような床柱を使って床の間を設けようと思うと大工さんの手間もそこそこ、掛かります。
そして何といっても面白いのは枝の部分が中抜きになっている鴨居?
こんな材料、今では絶対に使わないと思うのですが、当時の施主の好みなのか、職人さんの遊び心なのか貴重な財産と思って、残しました。
その他の部分の壁が白いのは予算の関係で、拘り切れなかった部分です。
柱や敷居は当時のまま使っているため色つやが全然、異なりますが、この家の持っている価値が、このような部分にあると考えます。
リノベーションは「足し算」ではなく「編集作業」
新しい設備を足す
断熱材を足す
収納を足す
部屋を足す
もちろん必要なものはあります。
しかし、リノベーションの本質は、
何を足すかではなく、何を残し、何を取り除き、何をつなぎ直すか。
つまり、
「家をつくり直す」というより「家を編集する」こと
これが本当のリノベーションでは無いかと思っています。