目と照明の関係
1か月ほど前のことです。夕方頃から左目にゴロゴロ感を感じ目薬をさしたのですが、収まりません。
その日、仕事を終えて家に帰ってもそれが収まらないどころか、目薬を幾らさしても目が痛く開けていられなくなりました。
左目は閉じたまま、開けようとすると痛くて直ぐに閉じてしまいます。
翌日、眼科で診察を受けると眼球を包む薄い膜がえぐれたようになっているとのことでした。
治療は目薬の点滴と塗り薬でと言うことで、幸いその後2日ほどで両目で、ものを見ることが出来るようになりました。
以前からドライアイの傾向があり、目薬を度々、貰いに行っていたのですが、まさかこのような形で片目が不自由になるとは思いもしませんでした。
以来、こまめに目を休める時間を設けていますが、さて我々の目は周囲の明るさや暗さに応じて瞳孔を開いたり閉じたりして目に入る光の量を調整し、
視神経を通して脳に情報を伝えています。
現在、とある勉強会での発表会のために照明計画について基本から学び直しているのですが、照明手法の一つに「多灯分散照明」と呼ぶ手法があります。
これは必要な場所に必要な光量の照明を配置することで目や脳や身体、お財布や環境にも優しい照明を実施する手法です。
一般的に、日本の住宅では一室一灯照明と呼ぶ方式が主流です。これは部屋の天井の中心にシーリングライトと呼ぶ大きな器具を一灯だけ付けて、
それで部屋全体の明るさを確保しようと言うものです。部屋全体の均一な明るさは得られますが体をリラックスさせることは出来るのでしょうか?
上から降り注ぐ白い光は昼間の太陽のようで、夜になってもその光を浴び続けるとメラトニンの分泌が抑制され、眠りを阻害しかねません。
眠る直前までスマホを見続けるのが良くないとされるのは、同様の理由です。
逆を言えば、日中は太陽の陽射しを浴びることで、メラトニンが活発に分泌され活動的に行動出来ます。
日本で、一室一灯方式が主流になっているのは、何畳用と言う目安によって器具を選びやすい形で販売されていることが理由のようです。
多灯分散照明方式や一室一灯照明方式の話は、これまでに何度かお伝えしたことはあるのですが、当方で設計させていただくお住まいは
照明器具の計画まで、私がさせていただいています。勿論、お気に入りの器具を使って欲しいと言うリクエストを承ることもありますが
全て、多灯分散照明方式による計画としています。
今回の写真は、その事例ですが一室一灯の明々とした明りに慣れてしまっている方には少し暗いと感じられるかもしれませんが、
必要な場所に必要な光量は足りています。
皆様が如何に必要以上の明かりで生活されているかがお分かりいただけることと思います。
悩ましい判断
当事務所では、スイッチやコンセントの位置、
照明器具をどんなのにするべきか?
などの電灯コンセント及び照明計画を立て、
図面に落し込む作業をするのですが、
その作業が毎回、結構悩ましいのです。
殆どの照明は主役ではないので、
あまり堂々と目立った場所に
欲しい訳ではありません。
かと言って無ければ生活が成り立ちません。
その塩梅が悩ましく、又、スイッチ位置も
欲しい所に壁が無いこともあります。
コンセントやスイッチを隠して1カ所に
集中配置する方法もありますが、
そうなると何かを犠牲にせざるを得ない
場合も出てきます。
住まい手さんがストレスなく、
かつインテリアの邪魔をしない、
それらの配置は結構難しいものです。
一室一灯方式と呼ぶ、日本の家でよくみられる
天井のど真ん中に大きな照明器具が
どんと鎮座するような照明方法では
必要のない部屋の隅々までを赤々と
照らし出す訳ですが、それだと無駄にエネルギーを
使っているだけなので
当事務所では多灯分散方式と呼ぶ
必要な個所に必要な量の光を灯す
照明方式を採用しています。
一室一灯方式に慣れている日本人には
多灯分散方式の家では、最初暗いと感じるかも
知れませんが、次第に慣れます。