Narito Ashida Narito Ashida

同じ2キロでも

先日、所用で宝塚市役所に御伺いしました。
都心部への移動は公共交通機関の方が楽な
ので専ら電車やバスでの移動になります。

その所用も終わり、次の目的地に向かう方
法を調べると意外に不便で電車だと遠回り
をすることになり、バスでは本数も少なく、
次の便までの待ち時間が30分ほどもある。

スマホで調べた所、次の目的地までは距離
にして2キロ、時間にして20分とのこと
でした。いつもウォーキングで歩いている
程度の距離だったので、運動も兼ねて歩く
ことにしました。

その間、幾つの町を跨いだことでしょう。
地図上では、幾つもの街を跨ぐため、遠く
に思えていましたが歩くと大したことない
なあと言う感じで、車が通れないような路
地などもすり抜けてあっという間に到着し
ました。

まだまだ知らない場所も沢山あり、それを
知れたことは大きな収穫でもあります。車
で移動していたのでは決して知ることもな
かったことでしょう。

地元では同じ2キロ歩いても、未だ村の中
で、一つの町も跨ぐことは出来ません。私
が住む村は南北に長く端から端まで約3キ
ロもあります。一度、地図を切り抜いて大
きさ比べでもしてみようかと思います。

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納屋の補修工事完了

納屋が傾いているので、一層のこと壊す方が
良いのか、それとも未だ使えるのか一度見て
欲しいとのことで御伺いさせていただいただ
けのつもりでしたが、建物自体は大きく傾い
ている訳ではなく、建物の中心当りにある柱
が地盤沈下か何かの影響で部分的に陥没して
いるだけでした。

従って未だ使えますよと言う所から始まった、
今回のプチ補修工事が今日で完了しました。

工事中に分かったことですが、陥没していた
辺りには昔、井戸があった形跡が見受けられ
ました。埋め戻しはされていたのですが、経
年で、その部分が下がったのではないか?と
言うことで、下がった辺りを中心に補強をし、
持ち上げることで傾きは補正できたので、こ
れまで通りに使えると思います。

前回のあて木だけでは、既に心許ない状態で
したので、その先には柱を設け水平な腕木が
垂れ下がらないようにしています。

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あて木を使う

「あて木」とは、かなり癖の強い木で自ら進
んで使いたいと言う人は、そんなに多くない
のではないでしょうか?

山の斜面に植わっている木は、最初は斜面に
対して垂直に伸びようとするのですが、その
内、地球の重力に従う方が楽なために地球に
対して垂直に成長します。

そうすると木を建築用材として使える程度に
まで育った木は根元の方で大きく湾曲した形
になります。

このような木を「あて木」と呼びます。この
ような木は真っすぐになろうとする力が働き
やすいので、構造材として使うには、木が動
くリスクを覚悟しないといけないため使いに
くい材料となります。

しかし、逆にその力を利用した使い方をして
いるのが、今回紹介させていただく写真のよ
うな用い方になります。

水平に伸びている長い腕木の下を支えるよう
に入れ、あて木が真っすぐになろうとする力
を利用し、腕木が垂れ下がってくるのを防ぐ
役割を担います。

昔の人って面白いことを考えたもんだと思い
ます。

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寛容な気持ちで

先日、中庭のある家に御伺いしてきました。
車庫には車が止まっていなくて、2台ある車
は何れも敷地内ではあるけども、車庫の外に
あり、「あれ?」と思ったのですが私も車を
降りて家に近づいてみると納得でした。

何だか、分かりますか?

車庫の床には大きめの段ボール箱も置かれて
いました。車庫の中を見上げると梁には泥の
塊のような跡が3カ所ほどに、そうです、田
んぼに水が入りだすとツバメが巣を作るため
の場所を求めて飛び回るんです。

で、3カ所の内の1つが実際に巣として使わ
れていたようですが、既に巣立ったらしく、
ひな鳥は居ませんでした。

これまでにもオープンな車庫は何棟も設計さ
せていただいていますが、殆どの皆さんは寛
容な心で巣を作らせてあげています。

昔からツバメと人間の生活は身近な場所にあ
ったようで、ツバメが巣を作った家は栄える
と言う話さえ聞いたことがあります。

ツバメは人間の生活する近くに巣を作ること
で外敵から身を守ることが出来、又ツバメは
田んぼの害虫を食べてくれるので、昔は、
WIN WIN の関係が成り立っていたようです。

こうやって巣を作りに来るのは本物の木を使
っているからであって、工業製品で覆われた
家ではツバメさえ寄って来ません。

本物の証であることを実感していただき、寛
容な気持ちで対応されている住まい手さんの
優しさを毎回感じます。

木の家を選択される殆どの住まい手さんは、
皆さん心が広くて生活を楽しまれているよう
に感じます。

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CAD図面と手描き図面

当方では昨今、CADで図面を描くことが殆
どです。しかしプランを考え始める段階で
はいきなりCADを使う訳ではなく、手描き
の落書き程度から始まります。

正直、若い頃はコンペで仕事を獲っていた
こともあります。コンペと言うことは他に
競う相手がいる訳で、その見えない相手と
どうやって差をつけるのかと言うことを考
えていたこともあります。

勿論、プランが如何に住まい手の心に刺さ
るかが一番なのですが、木の家を好まれる
と言うことはやわらかさも好まれるのでは
ないか?と思い、手描きの平面図や手描き
のパース(建物を立体的に表現した図面)
で提案したこともあります。結果は割と好
評なことも多く、読みが当たったとも言え
ます。

さて、最近また手描き図面のプレゼンテー
ションと言うのもありなのかな?と言う考
えも湧き上がっています。別にコンペと言
う訳でもないのに何故、このような考えが
湧きおこるのかは不思議ですが、CADの便
利さには勝てない魅力がそうさせるのかも
しれませんね。

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引き取り手がない?

先日、解体の現場最終確認に訪れた際に現場
作業員の方から聞いた話ですが、表層改良さ
れた後の土の塊を処分したくても、引き取り
手が少ないとのことでした。

コンクリート基礎を解体した後の塊は再生コ
ンクリートとして使えるので引き取ってくれ
る所はあるのですが、普通の土を人工的に加
工してしまうため、役目が終わった後は再生
も出来ないからなんだそうです。

建築にはLCCM(ライフサイクルカーボンマ
イナス)と言う考え方があります。つくる時、
使う時、廃棄する時、全てのサイクルにおい
て出来るだけ省CO2に取り組み、再生可能エ
ネルギーなどを利用し、その収支をライフサ
イクルを通じマイナスにしようと言うもので
す。

所が現在の住宅建築においては、とにかくイ
ニシャルコストを低く抑えることが全てであ
るかのように、より安い選択肢を選びがちで
す。

先の改良後の土も、環境への負荷と言う側面
では、いずれ引き取り手も居なくなるか、あ
るいは不法投棄と言うことが常態化するかも
しれません。

そう考えると、事態は結構深刻なのではない
か?と思います。環境負荷の小さい方法が、
もう少し浸透すれば価格も抑え易くなり、結
果として皆が採用しやすい方法となります。

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坂道に建つ家

厳密に言うと「坂道脇の敷地に建つ家」です
が長いので「坂道に建つ家」にさせていただ
きます。

先日は従前の建物の解体工事も終盤に近付い
たとのことで、現地確認におうかがいしまし
た。この辺りは山を切り開いて造成されたこ
とが良く分かる土地で、盛り土敷地か切り土
敷地かで外構の造成に掛かる費用も大きく変
わります。

勿論、盛り土敷地の方が外構工事に費用が掛
かる訳ですが、このお住まいが建つ敷地は盛
り土敷地になります。

隣接するどの敷地ともレベル差があって計画
自体も家に入るまでに階段を何段か登ってア
クセスすることになります。

本格着工は、もう少し先になります。まずは
確認申請を通さなければ・・・。

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測量の日

今日、6月3日は測量の日、なんだそうです。
現在の測量法が昭和24年6月3日に公布され
たことが始まりなんだそうですが、所で現
在の測量法ってどんな方法なのでしょう?
と思ったのですが、この場合の「法」は方
法の「法」ではなく、おそらく法律の「法」
なのでしょうね。

日本語の難しさが、ここにあると思います。
一つの文字で意味が複数存在する、こんな
ややこしい言語を海外の方がマスターしよ
うと思えば、それこそ年月が係るに違いあ
りません。

さて、話を「測量方法」に戻します。我々
の業界で、測量と言えば敷地の測量が一番、
親しみのある方法になります。

残念ながら、精密な測量を出来る機械を所
有している訳ではありませんので、当方で
出来る測量と言えば平板測量と呼ぶ非常に
ローテクな方法です。いわゆる巻き尺で方
向性を睨みながら測るため、測る人の技量
次第で結果がバラバラになります。

田舎のゆとりある敷地であれば、この方法
でも十分な場合も多いのですが、都会の建
蔽率や容積率、目一杯に建てなければいけ
ない場合は、きちんとした光波測量などの
機械を使って測量していただくに限ります。

さて、今日の写真はタイトルとは全く異な
りますが先日、歩いていた時に撮ったもの
です。水鏡に映る山々は、どれだけ遠くに
あろうとも距離に関係なく、その姿が田ん
ぼに写り込みます。

あれだけ距離が離れているのに何故?ご存
知の方は是非、教えていただけますでしょ
うか?

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ジャケ買い

その昔、私が高校生の頃は未だLPレコード
で音楽を聴くことは、ごく普通でした。
しかしその後CDの登場でLPレコード自体が
廃れ、アーティストのアルバムはCDに写り、
同時にLPレコードのジャケットに描かれて
いた芸術的な表現もコンパクト化され、ジ
ャケ買いと言う言葉も廃れたように思いま
す。

本好きの私は、何を買う訳でもなく時間さ
えあれば書店をウロウロしているのですが、
最近の新刊小説の表紙が実に賑やかで芸術
的な表現がされていて、思わず手に取って
中身をパラパラとめくってみたくなります。

多分、その戦略にはまっているんだろうな
あと思いながら、わざと戦略にハマりに行
っているんだと言い聞かせ、書店のお勧め
とか本屋大賞受賞とかも併せて端から端ま
で全部買いたい衝動に駆られながら、ぐっ
と我慢して1冊に絞るのです。

しかし、それも読み終えると又次にと言う
感じで本棚には蓄積が増えていくのです。

数週間、本屋さんの中で生活出来たならば
と言う妄想を抱き、次にジャケ買いする本
は何になるのだろう?と構想を練っていま
す。

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360°

調査用の力強い味方を購入しました。360°
カメラです。

購入前に色々調べてみたものの調べたい内容
は、中々見つからず購入に踏み切れずにいた
所、何と短期間に価格がびっくりするほど上
昇してしまい、購入意欲を奪われてしまい暫
く見送っていました。

一体、この価格の急な上昇の理由は何だった
のでしょうか?かと言って現在でも価格は上
がったままです。

しかし先日ふと、お薦めに出て来たのが今回、
購入した物になります。値段も急な値上がり
前と同じくらいで、もしかして中古品?と思
いましたが新品でした。

特に動画を撮りたい訳ではなく、建物調査の
際の記録用に使用する予定です。別売りの棒
を買えば屋根の上も撮影できるようです。

唯一の弱点が、暗所撮影のようで、フラッシ
ュ機能はありません。従って天井裏や床下な
どの暗所は、投光器などで照明を灯し、撮影
をすることになりそうなので、投光器の購入
も必要になりそうです。

360°カメラの長所は1回の撮影で、360°を漏
れなく記録できるため、あそこどうなってた
かな?と言う撮り逃しを防げることです。

今まで、調査用の道具で一番のヒットだった
のはレーザー距離計ですが、果たしてそれを
上回る道具になるのか、これからが楽しみで
す。

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吹抜もほどほどに

以前、リノベーションのご要望に「吹抜けを
つくりたい」と言うご要望がありました。

どの程度の規模の吹抜かを確認したところ、
相当大きな吹抜けをイメージされているよう
でした。しかし私は、そのご要望に沿うよう
な提案はしませんでした。それは何故だと思
いますか?

実は、吹抜も力の伝達経路になっているんで
す。力って何の力かと言うと地震などの大き
な力が作用する場合のことを指します。

建物に作用する力は上から下に流し、最後に
はその力をスムーズに地面に流すと言うのが
理想なんです。その経路の中には床も含まれ
ます。

地震には「耐力壁を」などと言う言葉を聞い
たことをある方もいらっしゃると思います。
壁は注目されるけども、床への注目は薄いの
が実情です。吹抜けをつくると言うことは、
これまで力の伝達経路の一部であった床を無
くしてしまうことになるので、そこにかかる
力はどこへも行きようがなくなると構造体の
弱い部分を狙って力が作用し、建物を壊して
しまい兼ねません。

なので、大きな吹抜けへのリクエストは説明
をさせていただいた上で小さな吹抜けで提案
をさせていただいたのですが、どうもご不満
のようでした。

結局、この仕事は成立しませんでしたが、全
てのリクエストに素直にお答えするかと言う
と、プロから見てダメなことは駄目と言える
のが本当のプロだと思っているので、止めて
おいた方が良いことは、はっきりとお伝えし
ています。

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剛床

構造体が最も綺麗に美しく見えるのが棟上げ
くらいまでの一瞬のタイミングなのですが、
その瞬間に立ち会った時には毎回、「このま
まがいいなあ」と思ったりします。

しかし、そのままでは雨が漏ったり、色々不
都合が生じるため、そうもいかないのが現状
です。

今回の写真も、そんな瞬間かもしれません。

碁盤の目のように綺麗に正方形が出来上がっ
ています。当事務所では1階の天井には梁が
現れる仕様なので構造=意匠と言う概念で構
造計画を立てています。この後、2階の床を
固めるてに厚板構造合板を張っていきます。
いわゆる剛床(ごうしょう)と呼ぶ仕様です。

他にも屋根野地板が貼られる直前の垂木の間
から射し込む陽射しに照らされた室内の様子
を見ると、「ここで時が止まって欲しい」と
ありもしないことを思ったりします。

我々にしか味わえない、どうでもいいフェチ
ズムなのかもしれませんね。

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