Narito Ashida Narito Ashida

面格子

外部格子の塗装も済み、間もなく足場も外れ
る日が近付いています。足場が外れると、も
う見れなくなるアングルもあるので今のうち
にと、足場を駆け上がり高い所に行ってきま
した。

高い所が得意な訳ではありませんが、2~3階
建て住宅くらいまでなら、何とか対応出来る
と思います。

さて外部の格子ですが同じ樹種に同じ色で塗
装しているにも関わらず一本ずつ表情が違い
ます。大工さんも出来るだけ同じ色が揃わな
いように並べたとのことでしたので、いい塩
梅に色がばらついて綺麗に見えます。

足場が外れた時に又下から眺めるのが楽しみ
なりました。

格子の割付基準は、出隅の角(写真2枚目)
をスタートにしてもらいましたが、なにや
ら室内から見ると偶然の産物とも言える確
率で綺麗に割付が揃っている所を大工さん
が発見し、「芦田さん、あれは狙ってたん
ですか?」と尋ねられましたが、「いえい
え、たまたまですよ」とお答えしたのです
が、もし他の誰かに尋ねられたら、「はい、
狙ってました」と答えてみようかな?(笑

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格子と階段

坂道に建つ家の現場、内部では階段が掛けら
れつつあります。この階段、計画段階では鉄
骨のらせん階段にするつもりでしたが、予算
の関係で木造の階段に変更しています。

どちらであっても光を階下に導くデザインに
したかったので、閉塞感の無いものとしてい
ます。直線と踊り場で構成していて、踊り場
の部分を4つ割りし180°方向転換して上り
下りします。上った先にある床は、これまた
階下に光を導くためにスノコ状の床となって
いるため、おそらく慣れるまでは少し怖いか
もしれないのですが、慣れてしまえば問題無
いと思います。

外部では2階の窓の外側に格子が付いたので、
これで外からの視線は気にせずに過ごせると
思います。

格子のサイズと隙間をどの程度にすれば光を
遮らず、プライバシーを保ちやすくなるのか
隙間が大きすぎると格子の意味をなさなく成
り、小さいと光を遮ることになり兼ねず丁度
よい塩梅を探るのが格子を採用する場合の課
題にもなります。

今回も丁度良い塩梅に収まったと思いますが
格子の断面サイズと隙間をケースバイケース
で、その都度違ったものとするか、毎回同じ
とするか、もしかしたら後者でも良いのかも
しれませんが、もう少し格子の実績を蓄積し
決める方が良いと思います。

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レザークラフト

コロナの頃に外出もおぼつかなくなり、室内
で出来る趣味をと思い、ふと始めたのがレザ
ークラフトでした。最終目標は長財布を作る
ことを目標にし、徐々に道具を揃えると結構、
嵩張ることになりました。

そして道具代や材料費も結構なお値段になり
ます。革もブランド産地の物は高く姫路や栃
木などはその最たるものです。初心者がいき
なり高い革を使うのは勿体ないので安い物か
ら練習用に、そしていつかは前出の名産地の
革で作品を作ることを目標にしていました。

但し、長財布などの大作を作ろうと思えば、
それなりに時間も掛かります。やがて、コロ
ナも明けて集中して作品作りに向き合えたの
は1年も無かったのかもしれません。結局、
名産地の皮革を使うことはありませんでした
が、幾つかの作品を作ることはできました。

自信で設計した住まいの家具や建具にもこれ
らを使うこともあります。事務所建具の引手
は私が手縫いした革引手です。革を縫い合わ
せる時の音や手の感触がとても気持ちよく癖
になりそうです。又、時間を見つけて何か作
品を作ってみようかなと熱が再現しそうです。

写真は、左の黒いのから最終目標にしてい
た長財布、少しだけ使用しましたが、失敗
している個所も多く、ファスナーの開け閉
めがし辛いため現在は使っていません。

右上の茶色いのが今も使っている名刺ケー
ス。マチが大きいため結構沢山入ります。

右下の黒いのは最近作った革引手。建築と
は全く無関係のように見えるかもしれませ
んが、私の設計では比較的、登場回数は多
いんです。

2枚目と3枚目は以前、手縫いした革引手。
革引手の長所は徐々に手に馴染んでくると
ころです。そう言えば野球のグラブも革だ
から、幼少期から革には触れていたことに
なります。革好きは、その当時から刷り込
まれたものなのかもしれませんね。

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木を隠すなら森の中

物を隠すなら同じような物の中に紛れ込ませ
る方法が最適であると言った意味で使われる
言葉ですが、凶悪犯が逃げるには人が沢山居
る都会に潜入する方が見つかり難いと言った
ことを表現する場合に使われるのが、この
「木を隠すなら森の中」の言葉です。

しかし、先日行った造園屋さんの畑は本当に
木だらけで、さきほど目星をつけた木から一
旦離れて違う木を見てる内に、目星をつけた
木がどれだったっけ?と慣用句でなくて、本
当に言葉通りのことが起こりました。

上品な立ち姿の木々は割と個性を感じること
が出来ずに多くの中に紛れてしまうのですが、
特徴のある木は、その特徴が印象に残るので
再度見つけ出すことが容易でした。

世の中に五万と居るライバル会社達との差異
をどのように打ち出し、違いを見せるのか?
いわゆるブランディングとの共通点をここに
も見出すことが出来ます。

特徴のある樹形になるのか?美しい花を咲か
せるのか?強烈な匂いを放つのか?毒々しい
樹皮になるのか?目立ち方は様々ですね。

当事務所も多くの皆様に見つけていただいて、
とてもありがたいことです。そして、そのご
期待に今後もお応え出来るように日々精進を
積み重ねて参りたいと思います。

と言う訳で、同じ種類の木の中からお気に入
りの1本を探す作業は、こんな畑の中で行わ
れました。

これだっと目をつけた木は既に先客が居て、
購入者の名前が書かれた札が巻かれていま
した。それも1本だけではなく、違う樹種
でも同じように先客がいました。

良いと思える物は他の方も同じように良い
思っています。タイミングを逃すともう買
うことは出来ないかもしれないので、良い
と思った時に手を打つことが大事なのかも
しれませんね。

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黒い植物

植物と言えば、葉は緑で花は赤、白、黄色、
ピンク、オレンジ、青など鮮やかな色味を想
像されるのではないでしょうか?

先日、住まい手さんと工務店さんと一緒に造
園屋さんのまるで植物園のような広大な畑(
庭に使う植物ばかりを置いている場所)に御
伺いしました。

樹種ごと、広葉樹、落葉樹ごとにゾーンを分
けて置かれていました。ここでは肥料をやる
ことはないと御伺いしました。肥料をあげて
も直ぐに出荷されていくので、肥料の効き目
が出る頃にはここに無くなることが理由だそ
うです。

そんな中、本当に帰り際に見つけたのが写真
の「オオバジャノヒゲ コクリュウ」と書か
れた植物です。リュウノヒゲは時々見かける
ことがあるのですが、おそらくその一種かと
思いますが、何と真っ黒な葉で一瞬、枯れて
いるの?と思ったのですが、萎れた感じはな
くイキイキとした感じです。

よく観察すると根元の方は緑色なので最初は
緑なんだと思いますが、やがて黒になるので
しょうね。調べた所によると白い花が咲くそ
うで、日本庭園の下草として珍重されている
のだそうです。

一体、どんなシーンに活用されているのかな?
と思っていましたが日本庭園に用いられてい
るとは意外でした。今度からじっくりと観察
してみようと思っています。

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色々

坂道に建つ家の外壁の仕上げ塗装が完了しま
した。マヂックコートと呼ぶ商品の吹付工法
を採用しましたが、吹付工事で終わらずに仕
上げの模様?のような筋のようなを表現する
ためにプラス一手間が加わります。

以前、イカスミ色と表現しましたが、そのイ
カスミ色が見えたと言う感じです。しかし、
やはり光の当たり方によって全然、見え方が
違います。

1枚目は日の当たらない面です。実際に現場
で見た時の色に最も近い発色がこんな感じで
す。

しかし、少し日の当たる面になると先ほどの
写真とは違って、やや薄めに見えると思いま
す。

そして、こちらの写真になると日当たりが良
すぎて、イカスミ色と言うよりも、薄いグレ
ーと言っても良いほど1枚目とは違って見え
ます。それくらい、色って光の当たり方や見
える面積、その時の心情などによって違って
見えます。

なので色を決める時はその色を見た時の第一
印象を大事にして下さいとお伝えしているの
です。長く似たような色を比較していると、
徐々にその違いが分からずに困惑してしまう
からです。

決められた選択肢の中から選ぶわけではない、
注文建築ならではの悩みなのかもしれません
が、人生でそんなに経験する出来事ではない
貴重な機会とも言えます。

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相互関税を考える

アメリカのトランプ大統領により相互関税が
発動されました。これは海外から入る安い輸
入品に高い関税をかけることで自国製品を守
ろうとする行動との認識ですが、先日書いた
ウッドショックの時に起こったことから、今
後を勝手に想像してみようと思います。

先日の記事ではウッドショック時には善良な
山側の対応により割を食う事は無かったと書
いたのですが、これは供給されにくくなった
ことは無いと言う意味での割を食わなかった
と言う意味でして、実は価格に関してはウッ
ドショック以前よりも高い価格になってしま
いました。

つまり、安い輸入木材が入らなくなったこと
で国産木材の需要が高まり、国産木材の価格
が上がったのです。

但し、山側の事情からすると、それまでの国
産木材の価格が安すぎて、山で木を切って出
してきて製材して出荷して終わりで、次の世
代に繋ぐために再び木を植えて育てる費用さ
え賄えなかったそうです。

話が逸れましたが、需要が高まれば当然のよ
うに値段が上がります。トランプ大統領の政
策では、自国の製品の需要を高めようとして
いるのだと思いますが、需要と供給のバラン
スで自国製品の需要が高まれば、自ずと値上
がりにつながり、低所得層の方々にとって決
して望まない結果になると思います。

即ち、自分で自分の首を絞める愚かな行為で
あると思います。その結果は数か月後には明
らかになるのではないでしょうか?

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ウッドショック以来

先日、日経新聞のネットニュースに輸入木材
の在庫がウッドショック以来の量になってい
るとの記事をみました。着工戸数の減少を見
据え輸入商社が在庫量を調整していることが
原因だそうです。

ウッドショックの時、普段国産木材を活用し
た家づくりをしている我々としては対岸の火
事か?と思っていたのですが輸入木材が無い
のなら国産木材を使えと言ことで、国産材の
奪い合いが始まり割を食いそうになりました
が、善良な山側の対応によって奪い合いに巻
き込まれずに済みました。

日本には切り旬を迎えた或いは切り旬を過ぎ
た多くの木材が眠っています。切り旬とは、
木を植えておよそ50年もすると二酸化炭素
を吸って酸素をつくり出す能力が衰えてきま
す。そのような木々は積極的に切って次のス
テージに活用してあげることが自然の循環と
なります。

山の木を切ることは自然破壊だと言う方が時
々おられますが、それは違法伐採された海外
の木のことではないでしょうか?

しかし現在の日本の山の木々は、殆どがチッ
プ化されてバイオマスなどの燃やすための燃
料となることが多いそうです。他に活用でき
る方法は無いのでしょうか?

建築用材として活用することは最も体積(ボ
リューム)を稼げるので理想なのです。資源
の少ない日本で、木は自給できる数少ない素
材の一つですが、今の政策のままではお米も
同じ道をたどりそうな不安を覚えるのは私だ
けでしょうか?

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あなたのご希望通りです?

あなたのご希望通りに設計しました、どうで
すか、素晴らしいでしょう。

まるでドラマのセリフのようなこの言葉、果
たしてそうでしょうか?私は絶対に素晴らし
いとは思いません。

何故なら、住まい手さんは初めての家づくり、
多く経験されている方でも2~3回目の家づく
りかと思います。

間取りだけでどこまで想像できていますか?
その土地の環境をどこまで把握できています
か?3次元で生活を想像できていますか?お
そらく、それらを想像できる方はほんの一握
りのはず、我々は数々の経験を通し、それら
を想像する訓練を積んでいますが、それでも
100%完全に想像できることは難しいです。

住まい手さんの希望通りに設計して、それが
デメリットの方が多くなることは容易に想像
できるのに、それに対して何もアドバイスせ
ずに希望通りにすることは決して素晴らしい
とは思えないのです。

プロとしての意見は持っておかないとスタン
スもブレブレになります。

あなたの家なのだから、間取りは、あなたが
考えて下さいと言う、そんな無責任な住宅会
社が存在すると言うことを聞いた時には信じ
がたい思いでしたが、法令や構造のことも何
も理解出来ていない方に対して、それは余り
にも無謀で無責任です。

耳障りの良い言葉に騙されてはいけませんし、
逆に我々のアドバイスに鬱陶しさを感じられ
る方がいらっしゃるかもしれないですが、そ
れは良い家になって欲しいがためのことであ
り、その言葉には全て根拠や裏付けがあって
のことです。

私は、決してイエスマンではありませんが、
そんな家づくりを楽しみたい方と一緒に日夜
設計業務に励んでおります。

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光の取り込み方法

本日「坂道に建つ家」の定例でした。これま
で2階部屋の床は出来ていますが、廊下には
床が無かったのです。

理由は写真の通りです。法的に敷地ほぼ目一
杯、建蔽率ギリギリのボリュームでインナー
ガレージに玄関ホールの下屋、そのわずかな
スペースの間に作ったアプローチと中庭、そ
こからの陽射しだけではリビングへの光量が
やや不足すると思い、吹き抜けを介した上か
らの陽射しを取り込む計画です。

吹き抜けは出来れば奥行1間程度は欲しかっ
たのですが、純粋な吹き抜けの奥行は半間し
か確保できませんでした。そこで廊下をスノ
コとすることで、スノコの隙間から光を下に
落し、奥行1間相当の吹き抜けに相当するス
ペースとしています。

スノコは事務所にあった端材を実寸サイズに
加工しモックアップを作成し、断面寸法と隙
間のシミュレーションを繰り返しました。そ
れがようやく現実の物となったのですが、幾
らシミュレーションを繰り返しても現場でな
いと光の動きやサイズ感までは掴めません。

養生シートこそ敷かれていましたが、何とな
く雰囲気は掴めました。多分、光の落ち方や
歩行感は大丈夫のように思いますが、さてテ
スリが付いた時に最終確認をしてみたいと思
います。

最後の写真の養生シートを敷いている部分が
全てスノコ床となります。

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逃げる

建築用語に「逃げる」と言う言葉があります。
一般的には悪事を働くなどして逃げると言う
場合のようにネガティブイメージに使われる
ことが多いと思います。

建築用語で「逃げる」とは、段取り上、仕事
を先行する職人さんが自身の仕事を終えて次
の職人さんが仕事を出来るように現場を空け
渡すことを指して「逃げる」と表現するので
すが、とある方のSNSを拝見していると「大
工が逃げた現場では・・・」と始まっていた
ため、一瞬どきっとしました。

よく読んでみると先に説明しましたように、
大工さんは自身の仕事を終えて、次の職人さ
んが仕事に入れるように現場を明け渡したと
言った内容だったのですが、実は私自身、本
当に大工さんが現場に来なくなった経験があ
りまして次の大工さんに来てもらうために現
場が1.5カ月も止まった経験が、随分と以前に
あります。

もしかして、この方も同じ目に遭ったのか?
と想像したのです。大工さんが来なくなった
原因は、ここでは申し上げられませんが、そ
の時の苦い経験は次の別の機会で生かすこと
が出来たので、災い転じて福となす、にする
ことが出来ました。

建築用語って難しい言葉が多いため、一般の
方に伝えるためには翻訳作業が必要になりま
す。専門用語で説明を続けると、お客様がぽ
かんと口を開けてしまうことがあるため、出
来るだけ気を付けるようにしているのですが、
それでも我々は、その専門用語が一般用語と
思い込んでいる節もあるため、分からない場
合は積極的に、その言葉の意味を説明して下
さいとお伝えいただくと良いと思います。

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家と庭

庭には少しでも良いので木を植えましょう、
そうすることで生活に潤いも生まれ四季を感
じられるようになります。

雑草引きが手間なので庭に木は要りませんと
言う方が時々いらっしゃるのですが、何も無
ければ殺風景で人が暮らしている感じも生ま
れません。

家と庭と書いて初めて家庭ですから、人が住
む家にはやはり庭や木は必要であると思いま
す。

写真は庭の植栽工事が完成した後と植栽工事
前の物ですが、これをご覧いただくと、どっ
ちが良いか一目瞭然であると思います。

葉が風でさらさらと揺れる模様や、葉が擦れ
合う音、影の映り込み、冬になると葉を落と
し季節や時間を感じることができたり住人に
とってメリットは雑草引き以上にあります。

木が植わると季節の鳥や虫たちもやってきて、
鳴き声に癒されたり、実のなる木であれば果
実の恩恵に恵まれます。人は自然とともに生
きていることを忘れてはいけませんね。

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