引渡し
1週間ぶりの更新となってしまいました。
その間引渡し準備、現場定例、新規案件打合せなど毎日が、めまぐるしく過ぎておりましたが、先日「篠山のリフォーム」がようやく引渡しを迎えました。
引渡し前の柿渋塗装を住まい手のセルフ施行としていただいたのですが、単なる柿渋塗装ではなく着色塗装も兼ねたもので、住まい手所有の家具色を基調とした古色仕上げで、これまでウチの物件では蜜蝋仕上げ、柿渋仕上げまでは経験がありましたが、今回のような濃い色仕上げは初。
過去の経験から面積的に施行時間を半日で想定していましたが、あまかったです。
白い壁、と濃い色、おまけに幅木の部分も古色塗装とあって壁を汚さないようにマスキングテープの上からマスカーと言う、養生ビニールの先に養生テープがついた物での二重の養生作業で半日以上。(マスカーのテープの粘着力は強いので、先に粘着力の弱いマスキングテープで下貼り)
着色粉入りの柿渋は全然のびない。柿渋原液で薄め、ようやくのびる様になり、刷毛塗りの後からウエスで擦ると、濃い色の中から木目が綺麗に浮き立ち中々いい感じに仕上がります。
次週、竣工写真撮影で締め、です。

写真は、増築した部分の入り口。
右に見えるのは既存離れ建物の柱で、その後ろには手水鉢置場が少し顔を見せています。
シマトネリコ
追い込みの時にも紹介しました「篠山のリフォーム」
外構工事も進められ現場では所狭しと多くの職人さんが出入りします。
いくら、家の中が綺麗になったとしてもやはり、中から見える景色も美しくあって欲しいものです。
周囲の自然を借景として取り込むのも一つの方法ですが、全てにおいてそれらが実現できるわけではありません。
であるなら、自ずと景色をつくらざるを得ません。
そこで役立つのが樹木になるのですが、こちらの現場でも本日植栽工事が行われました。

キッチンの窓からのぞく、シマトネリコの株立ちです。
さらっとした立ち姿が美しい木ですが、半常緑樹と言う事で夏場の強い西日を和らげ且つ育て易さをあわせもつ言う事で、住まい手自らが農園にて直接見つけてこられたものです。
いい塩梅に、ポジションニングしておきましたのであとは上手く育てていただける事を期待しております。
どこへ行っても
あっちこっちの現場、どこへ行っても今年はスズメ蜂が多い。
ブンブンと飛んでいて、ある現場では空いている窓から工事中の家の中で飛び回り、ある現場の道向かいの家の軒裏からは次から次へと飛び立っては戻って来て、どこかしら空いた穴から家の屋根裏への出入り繰り返している様子が見ていて気持ち悪いくらいです。
夏が暑いからなのか、異常気象なのか、単に活発に動き回る時期なのかは定かではありませんが皆様もお気をつけ下さいね。

写真はエントリー記事とは直接関係ありませんが、台風前の日本海です。雲は夏の雲ですが、強い風で打ち寄せられる白波は冬の日本海を連想させられるもので、ゴーゴーと蠢く波音は恐いくらいの勢い、そんな冬も、もうすぐ。
今シーズンは雪、少な目でお願いしたいものです。
石臼
篠山のリフォームも10月に入るとラストスパート
内部外部、沢山の検討事項も残っていて、ますますバタバタですが
さて増築される土間ギャラリーの出入り口付近もその一つ。
完全に外部の庭園石と化していた石臼。
実はこのリフォームに取り掛かるまで、その消息が不明になっていたのだそうです。
庭に伏せて置いてあった為に、それが石臼だとは思っておられなかったようで、珍しい形をした丸い石と思っておられたそうです。
所が今回のリフォームにあたり、外構の一部も触る事となった為にその丸い石と思っていた物を動かしてひっくり返してみた所、石臼だったと言う事で
さて、これを何かに使えないかと言う事で丁度、懸案事項になっていた手水鉢の候補と相成った訳ですが、写真のように実際の場所に置いてシミュレーションしてみた所

残難ながら、住まい手のお眼鏡には叶わず違う物を探す事となりました。
うーん、残念!
土間にはタイルが張られて写真とは又違った仕上がりにはなりますが、さて又何か探さなくてはなりませんね。
現場あれこれ
休日を挟み、あちこちの現場を動いています。
「姫路的形の家」は10月5日の棟上げも決まり基礎工事も終盤です。2回目の基礎コンクリート打設前にアンカーボルトの据付を確認。
天気予報では時間が遅くなるほど悪くなるとの事でしたので朝一番で現場へ直行、幸い行き道降っていた雨も、検査中はあがってくれていました。ラッキー、と言うか自分には晴れパワーがあるのかも?と変な自信をもってしまいました。
それを証拠に、検査後に行われた住まい手との打ち合わせ中はずっと大雨が降ってましたから。

休日の明けの今日、2件の現場で打ち合わせ。
「篠山のリフォーム」では4人居た大工さんも他の現場の都合で、1人になったり2人になったりで少しスピードダウン。まあスケジュール的にも先が見えてきたので大丈夫でしょう。

写真は引き込み戸の戸袋の中の壁、写真のように先に枠を組んでシナベニヤを貼ってから建て起こす手順です。
午後からは先週解体が始まったばかりの「山東町のリフォーム」現場へ
こちらも大工さん1人です。解体時にあれだけ大勢居た職人さんの賑やかさから比べると少し寂しい感じもしますが、これからじっくり、しかしスピードも上げながら進みます。
床の大引き、根太が敷かれました。

今週も、まだ動きます。
細長
前回のエントリーにも、やや符合しますが、今回のリフォームの見所の一部には、元あった柱をそのまま生かそうと言う試みを企てている部分が数箇所ありますが、
前回にも出た柱の傾きがその仕上がりを左右しかねないために、現場ではああしよう、こうしようと議論がされるのですが、その案の中には柱を傾いている側だけ削って、反対側は傾きに従って、木の貼り物をして真っ直ぐに見せようと言うものでした。
しかし、そこで僕の頭の中に浮かんできたのは柱の細長比(ほそながひ)と言うもの。(音読みしてさいちょうひ、って言う人もいます)
細長比とは、細くて長い物は荷重などによって簡単にぽきっと折れてしまう傾向にある為に、柱の長さに対して、その太さに制限を与えようと言うものです。
マッチ棒って簡単に折れますよね。家の柱があれでは困るんですよ。
ちなみに細長比とは
細長比=座屈長さ÷断面二次半径
と言った難しい公式で表されますが、これ主に鉄骨を設計する際に用いられる公式で
木造の場合は、建築基準法の中に柱の長さに対して、ある値で割った数値以上の柱の太さが必要と謳われています。
普段、新築などで設計している場合には納まり上の都合などで、たまに4寸角(12センチ角)よりも細い柱を使いたいなあと思う事があるのですが、そんな時にいつも頭に浮かぶのは、細くして細長比、大丈夫かな?と言う事です。
ですので、必ずそれは、チェックしてますよ。
話がそれましたが、この現場で柱を削ってしまうと、細長比がアウトとなりますので、違う方法で対応していただく事になりました。
水平垂直感に若干、違和感があるかも知れませんが、性能をおろそかには出来ませんので全体でバランスを取る事にし、上手く納まる事を期待しましょう!

さて、現場はさておき明日まで住まい手の奥様が、大阪で絵画のグループ展をされているとの事で、道頓堀まで行って来ました。

タイトルは「がけっプチ」と言う事ですが、何故このタイトルにされたのかは聞けていませんでしたので、又今度聞いておかなくては・・・。
正直者
さて、各地で集中豪雨による被害が報告され、あの暑かった日々が嘘のよう、お盆以降めっきり日差しが遠ざかっているようなそんな日々が続く中、篠山のリフォームも進行中です。
こちらの住まい、元は四つ間取りで南東面には床の間を持つ和室の続き間の外に下屋の縁側を設け、その縁側目一杯に掃き出し窓を設けた典型的なつくりです。
今回のリフォーム工事では、そちら側には手を付けない事となっていますので、工事完了後も姿形が変わることは無いのですが、
このように工事範囲の内装を全て取り除いて、骨組のみの状態にすると良く分るのは、柱が必ずどちらかに傾いていると言う事です。
しかし、これは欠陥工事による物では無く、長年にわたり荷重を受け続けた結果と言えます。年月をかけて少しずつ傾いていきますのでそこで暮らす人にはその傾きは感じられませんが、改めてこのような工事の時に見るとその傾きが良く分ります。
で、柱1本1本がバラバラの方向に傾いているのかと言えば、そうではなく全体的に同じ方向へ傾いている傾向にあります。
それは先に挙げました、窓の多い方向、つまり耐力要素の少ない方向へ少しずつ傾いています。
こちらのお住まいもそのように、縁側の窓が多い方向へ向けて少しずつ傾いています。
本当に建物とは正直にそのような力学的性質を現してくれるものなのですね~。
とここまで頻繁に傾きと言う表現をするとまるで、家が潰れてしまうのではと、お感じの方がいらっしゃるかも知れませんが、そこまで酷く傾いている訳ではありませんのであしからず・・・。
で、その傾きを直す事は至難の技ですので、その傾きの基準をどのように考えて枠や建具などを納めるかが新築とは違うリフォームの難しさでもあります。

もう秋?
夏の気配も姿を潜め、秋へと移り変わるのか?とも思えるような感じですね。
3つの現場可動、そして又一つ一時中断していたお話が復活しそうな、お盆を境に秋以降も何だか慌しそうです。少し無理をしてお盆期間中に仕事を進めておいて正解だったなあと今思えば、ほっとしております。
それにしても変な天気ですね~。すかっと晴れ空が待ち遠しいそんな1週間でしたが
各現場も進行中です。
「丹後町の家」断熱材の施工中です。今回使用したのはパーフェクトバリアと言うペットボトルのリサイクル品。ペットボトルのリサイクルといえばフリースですね。家が暖かいフリースジャケットを着ているようなそんなイメージ?
粗雑な言い方すれば、まさにそのような感じです。
見た目も、さわり心地も綿のような感じです。現場に布団綿が置いてあるの?とでも言える様な光景で大工さんにはチクチクしない感触が好評のようです。
以前は断熱材の部分のみで販売されていましたが、やはり施工性が悪いのに気付いたのか、現場の声を製品性能にフィードバックした結果かは分りませんが耳が付きました。
断熱材に薄いシート状の繊維が貼り付けられているだけですがこのシート状の部分を木部に留めていくことで施工性がUPと言った狙いのようですが、現場の職人さん曰く、シートの貼り方が未だ完全でないとの事です。
このような繊維系の断熱材の場合、いかに隙間をつくらずにきっちり納められるかがポイント。コンセントやスイッチボックスが取り付く部分の周り、換気ダクトの周りや構造金物周囲、こんな所が重点的なチェック個所でしょうね。

さて、フローリングも搬入されましたので、監督さんと1枚1枚仕分けをしました。
大まかに分けて上中下の3段階に

いずれも同じ等級の物ですが、それでも1枚1枚に顔が違い、節が多い物少ない物、大きい物、小さい物、木目の流れが綺麗な物、そうでない物、色の白い物、赤身が多い物、一つ一つ違う所は人と同じ
木は奥が深いと言われる所以でしょう。
そして樹種によってもちょっとずつ、その香りは違うのですよ。
杉、柔らかなふわっとした感じ
桧、かなり独特の香りですが決して悪いものではありません。
地松、食欲をそそるようなおいしい香り
香りを文字で表現するのは難しいのですが、私個人の感覚ではそんな感じかなあ~。
今週の現場
あっという間に週末。
オリンピックも残す所あと僅か、色んな意見も飛び交いますが、みんな一生懸命にやっているのは確かです。世界のヒノキ舞台で完璧なパフォーマンスが出来れば最高ですが中々そうもいかないのがスポーツの世界です、良い結果が残せた選手、そうでなかった選手、終わってしまえば、その経験を次に生かす事が大事だと思います。
そんなあっという間の1週間、現場も進んでいます。
木曜日、丹後の家も工事は進んでいます。
しかし、いくら温暖化といえども季節は上手く出来ています。お盆を過ぎればあの穏やかだった海の景色は一変し、強い風と共に白波が打ち寄せる海岸、この風が冬に向けてどんどん強くなっていくようで、前日には海水浴客が流されて行方不明者が出たとかで目の前の空には捜索のヘリコプターが海面近くまで低空飛行していました。
その後、どうなったのでしょうか?

写真はこの住まいの物見台ならぬパントリーとその上部に設けたロフト部分です。天井の高さを生かした物見台は海に向けた最高の場になればと言うねらいです。
具体的な形になるまではもう少し工事の進行が必要ですね。
さて、変わって金曜日は篠山のリフォーム。大工さんが4人も入りハイピッチで進んでいます。
一通りの解体も終わり、予想外の部分が出ています。
下写真がその一例ですが、解体して見ると、今回のリフォーム以前にも、途中で一度リフォームされていたようで、恐らくその時の工事でそのようになってしまったと思われるのですが、土台の上に柱が乗っかっている状態ではなく基礎のブロックの上に柱が置いてあるだけ、もし地震等の大きな力で柱がブロックから外れると家ごと壊れてもおかしくないような状態の工事がされていましたので、それらの柱は今回一旦全部取り除いてもらいました。

で上写真がその状態です。
見ていても何だか不安定で屋根だけが宙ぶらりんで浮いているような不思議な状態に見えます。
実は、今現在は写真真ん中に写っている細い棒でつっぱているだけなのです。
で今回はちゃんと土台を入れて柱も入れこれらの状態をちゃんとしようとなったのですが、写真で見ていても不安定で恐いです。
さてさて、こちらも現場のピッチに合わせての指示図面の進行を急がねば・・・。
解体2日目
空が避けたように縦に鮮明な稲光、おお~恐とつぶやきながら、雨も激しくなりやがてフロントガラス越しの視界も不良となる。
ゆっくりと慎重に車を進めるうちに、やがて雨も小降りとなったが、道路工事中で信号機も点灯されていないためにガードマンの手旗に従い交差点を進行する事になった。
あの激しい雷雨の中、この人たちはレインコートも着ずに、ご苦労様ですと感謝の念を残し現場に到着。
現場ではこれまた職人さんたちが埃まみれになって頑張ってくれていた。
ようやく、リフォーム部分の骨組みも現れ、問題点も明らかになりつつあると共に完成の形が想像出来るようにもなった。
今回のリフォームでは東西の間を繋ぎ、一体のLDK空間をつくり、光りと風を通そうと言う目論見があり、何とかその通りいけそうだ。

但し、問題点も明らかになった。

上の写真の柱、どう思われますか?
今にも折れそうでしょ!
天井と壁の取り合いの部分に回り縁と言うものが取り付けられるのですが、それを取り付ける為に柱が大きく欠き込まれ、残っている柱は僅か、これで上の荷重を支えているのですから、ちょっと怖いです。
柱がこのように傷められるのは何も回り縁が付く時だけではありません。
柱に梁が組み合わされる場合も柱の仕口(しぐち)と言われる部分は大きく欠き込まれます。色んな方向から梁が取り付く部屋の真ん中にあるような柱の場合は、沢山穴を開けられたり、ノミで掘られたりと随分と木が傷め付けられ、残っているのはほんの僅かと言ったことさえあるのです。
そして、そのような部分が構造的な欠陥となり大きな地震等によってその部分に大きな力が加わると折れると言った事例も報告されているようです。
部屋の真ん中にある大黒柱が他の柱よりも太いのは単なる象徴的な意味合いに加え、上記のような構造的な脆弱さを補うと言う構造的な意味合いも含んでいると思います。
それらのような欠陥を生まないような工夫も建てる前の設計の段階で充分に検討しておく必要があります。

