考える事が仕事です
何気に皆様にお出ししている図面だけを見ると
綺麗な線で、たまには色なんか着いていたりするものですから
私たちは単純に絵を描いているだけの人
と思われがちなんですが、
それは結果にしか過ぎません。
昔は手描き図面でしたので、図面の中に
迷いの痕跡が残っていることもありましたが
今はCADの綺麗な図面で、誰が描いても
同じような線の質や太さなどが維持できます。
しかし、そこに至るまでには幾重にも考えを
集積し、迷いに迷い、悩みに悩むことを
繰り返しているのです。
現場に渡す図面は、図面を描いている中で
考えを完結出来ず、解決しないまま渡してしまうと
殆ど間違いなく、ここはどうすれば良いですか?
と言った質疑を現場から受るほど正直なものなんです。
考えをまとめたものが図面なので
単なる絵ではありません。
又、皆さんがご存知の図面は、本当にごく一部にしか
過ぎず、家一軒を建てるためには皆さんがご存知ない
図面が沢山、存在するのです。
柱の意味を考える
とあるリノベーション工事の図面作成中ですが
建物は年数を経た、立派な建物なので
通常よりも太い柱を使っている個所が
何カ所かあります。
リノベーションと言うことは
間取りを変えたりすることもあるのですが
その際に邪魔になることがあるのが柱なんです。
そこで、この柱取りたいなあ
取れないかなあ?と格闘する訳です。
でも単に格闘している訳ではありません。
天井が外れるなら、答えは凄く簡単なんですが
間取りだけ見ていても何も分かりません。
外に出ると屋根の位置や形も判断材料になります。
そして、後は経験からくる想像力も
武器になるのですが、どうしても外すのが難しいだろうなあ
と思うのが、他の個所よりも太い柱です。
太い柱は構造的に重要な位置に使われていることが
多い様に思います。
意味もなく太いのではなく、例えば四方向からの材料を
受けている、若しくは通し柱として使われている
など太いのには、それなりに意味があるのです。
無料オンライン定期相談会を始めます
来月11月より、無料オンライン相談会を
定期的にスタートします。
(ちなみに10月は告知していませんでしたが、既に済みました)
毎月第一土曜日、先着1組様、1回20分程度とさせて頂きます。
但し、都合により開催日が変更となることも御座います。
開始時間は、応相談でお願いします。
先ずは事前予約を、問い合わせフォームからお願いします。
対応アプリは Zoom 、Skype 、Microsoft Teams の三種類です。
例えば、外壁の素材で迷っているのですが、
どのような選択基準で選べばいいですか?
田舎暮らし物件を探しているんですが、
探す上での注意点はどんなところを見れば良いですか?
など、住宅に関する様々な質問でしたら何でも構いません。
街ブラ
宛てもなく、街をぶらっと歩いてみると
意外な発見があったりまします。
それは、訪れたこともない初めての土地であっても
久しぶりに訪れる土地であっても同じです。
初めての土地では細い脇道に、わざと
入ってみたりすると、ワクワクして
更にその先に何があるのかと
探求したくなるのですが
やり過ぎると、ただの怪しい人になるので
ほどほど、にしておかないといけませんね。
先日は、懐かしい街をぶらっと
歩いてみたのですが、未だこの本屋さんあったのかぁ
とか、あれあの店どこだったかな?と思ったら
1本違う筋にあったりと記憶の曖昧さとともに
ピンボケを修正するレンズのようにやがて
記憶が明確に蘇るのです。
そんな街ブラですが
つい目で追っているのは、建築なんですよね。
新しい建物があれば、じーっと目で追ってしまいますが
もう、これは完全に職業病ですね!
9月の訪問
連休の中日の先日
引き渡しから3カ月半経った
「駅前の家」の住まい手さんを訪ねました。
目的は、完成写真をお届けすることです。
到着すると、又一段と大きく元気になった
お子さんも一緒にお迎えしてくれました。
家具も入り、すっかり生活が馴染まれた感じが
ありましたが、それと共に
あちらこちらに傷や汚れも付くわけです。
それが生活の証でもある訳ですから
偏に傷や汚れと言っても
種類によっては簡単に補修できる場合もあります。
例えば無垢材の床の場合、物を落としたりして
へっこんだ傷などの補修は簡単です。
教えてあげると、ずっとそればっかりやってました
と仰る住まい手さんも、いらしゃって結構
楽しいんですよね。
写真のカウンターの上は
お子さんのお気に入りの場所になっている
らしくて、何度となくこの上をあっちこっち
歩いておられました(笑
因みにカウンターはダイニングテーブルの
高さとほぼ同じです。
改正
先日、改正建築物省エネ法オンライン講座テキスト
なるものが送られてきました。
実質、骨抜きになった省エネ法ですが
何故今、省エネが、こうまで叫ばれているのか
と言えば地球温暖化防止が理由です。
以前、京都議定書と言った世界の主要国が
集まった環境に関する会議があったのを
覚えられていますでしょうか?
その会議は以降もずっと続いており
その度に各国で議論が交わされたり
大国が退いたりと動いています。
日本においても住宅分野や建築分野からの
CO2排出量を減らそうとの試みが動いています。
環境省や国土交通省などが主な窓口となっている訳ですが
私はどちらの省庁の動きにも関連しています。
環境省は「うちエコ診断」と言うものを実施し
家庭からのCO2排出のための相談とアドバイスをする
動き
国土交通省は、本業である建築分野において
来年4月から施行予定の改正建築物省エネ法における
影響を受けることになります。
先ほど、実質骨抜きになったと書きましたが
実は住宅においては省エネ基準をクリアすることが
絶対条件として法整備される予定でしたが
主エネ計算を出来る人が、実質およそ半分程度しかいないため
業務が煩雑化し混乱するとの理由らしく
住まい手への説明義務をするだけで良いことになったのです。
説明義務とは省エネ基準をクリア出来ているか否か
いない場合は、住まい手の判断で基準をクリアできる
所までレベルを上げるかどうかを判断してもらう
と言った内容です。
何とも、低いレベルに基準を揃えたのは
残念この上ないのですが、日本らしいと言うか
法律制定の過程で大きな力が働いたのでしょう。
低レベルに甘んじず、我が道を行く人たちも
多く居ます。
裏付けとしての数字は必要ですが
数字が最前線で勝負する住宅はちょっと違うかな?
と思います。
「デザイン」を勘違いしない
もう何年も前の話ですので
公開しても大丈夫かと思いますが
とあるパワービルダーさん
(年間100棟以上建築するような)から
連絡があり、ウチの建物に
デザインをつけて頂けませんか?
と言うものでした。
メールだけでは良く理解できませんでしたので
実際にお会いして話を聞いてみると
「ウチはデザインが良くないと言われることが多いんです」
とのこと
平面(間取り)を変えずに外観を見栄えの良い様に
して欲しいと言う話だったのです。
所がその平面を拝見した所
理由が分かりました。
必要以上に平面上の凹凸が多いんです。
その時点で良くなる訳などありようが無いんです。
そう、この会社は「デザイン」を勘違いされているんです。
この会社がやりたいのは「デコレーション」です。
デザインとは見た目を良くすることだけでは無いですし
建築とは平面も立面も全てが関連してきますので
先ずは、上手なプラン(間取り)を勉強して
平面も立面も外観も、全て同時進行で考えないと
いつまで経っても同じですよ、
とだけお伝えしておきました。
その後、この会社がどうなっているかは
チェックしていないので知りませんが
少なくとも
デザイン=デコレーション
で無いことだけは確かです。
リポスト
ウェブマガジン Houzz Japan インスタグラムにて
当方設計の「たつのの古民家リノベーション」を
リポストして頂きました。
このリポストと言う方法を
もう一つ、きちんと説明出来ないのですが
フォロワーの多いサイトに掲載して頂くことは
意味のあることと思います。
ついでに、「たつのの古民家リノベーション」について
少し説明させて頂きます。
建物自体は、恐らく築100年以上経過している
ものでしたが、以前の住まい手によって
およそ30年前後位前に大きくリノベーション
され古民家の良さが既に消されていました。
であるなら、今の生活に馴染むように
アレンジしながら古民家の良さを引き出そうと
したのが、頭上に舞う黒い梁です。
それ以外の部分の古民家らしさは
既に消えていましたので目線の範囲は
ほぼ新築と同じです。
断熱補強、耐震補強を付加して現在の
生活に備えています。