何で隠す?
三期工事、その後。
塀を建てるための基礎工事が完了し、
地面の鋤取りまでが済みました。
先日は目隠し塀の支柱を立てる前に
現地にて高さの確認でした。
図面で検討していたよりも10cm高くする方が
ベターと言うことで決定しました。
これまでは隣地が空地であったため
他人の目線を特に気にする必要は
ありませんでしたが、
急遽、隣にアパートが建設されることと
なりました。
幸いと言うべきか家の目の前が
アパートの建物で塞がれることは無く、
その駐車場となったため、
日射しが遮られることはありませんでした。
そして既にその駐車場も使用されていて
窓を開けるとその先には、
車の姿が目と鼻の先にあります。
こうなると、窓を開けるのにも
外に誰も居ないかを確認して
生活しないといけないので
目隠し塀が必要となったのです。
そして、その塀をどんな材料で作るべきか?
が課題となりました。
板塀で作ると、その裏側はアパートの
敷地になるため塗装などの
メンテナンスが出来ません。
かと言ってよくある擬木は所詮、
偽物なので使う気になりません。
ではアルミの既製品目隠しか?
と問われると、決して安くもなく、
そんな味も何も無い殺風景な物を見て、
ずっと暮らしていかなければならないのは
御免こうむりたいとのことで、
考えたのがとある2つの候補です。
工業製品ではありますが、
塀として使用されることは、
どちらも、そんなに無い物です。
結局、1つは割れやすいことを
理由に採用には至りませんでしたが、
さてどのような仕上がりになるかは、
もう少し先になります。
写真は高さ確認のために
試しに立てた支柱です。
養生の段ボールが被っているため
色は分かりませんが、
しっかりと目隠しが出来そうです。
因みに、タイトルの「何で」は、
whyの意味ではなく
what kind of の意味で捉えて下さい。
相続登記
生業として登記を行うには
司法書士の資格が必要ですが、
今回は自信の家族のための
相続登記でしたので
自分で手続きをしてみました。
建築確認申請と比較しても
割と簡単に出来るんだ
と言う事も分かりました。
手続きをしたのは土地なんですが、
家族の誰も、そんな山の中に
ウチの土地があったことなんて
知りませんでした。
治山事業で砂防堰堤工事対象の
土地の近隣土地と言うことで、
立ち会い説明会向けに
地権者に送られてきた書類により、
判明しました。
地目も、堤とため池と
何ともまあ宅地でも山林でもない、
おまけに税金も掛かっていないため
祖先名義のまま忘れ去られた土地でした。
私から遡れば3代前と4代前の
名義と言うことで、
お会いしたこともないのですが、
全国にはまだまだ、
このような土地が沢山あるようで、
法律も改正されています。
皆様も一度、お調べになった方が
良いかもしれませんね、
と言った所で調べようも無いケースも
結構あると思います。
当方も偶々、判明しただけです。
かいこ
懐古、回顧、解雇、蚕どれも皆、
発音は「かいこ」です。
ここに日本語の難しさの一旦を
垣間見ることが出来ますね。
懐古は昔のことを懐かしむこと。
回顧は過去を振り返ること。
解雇は同意なく一方的な通知により
雇用契約を終了させること。
蚕は蛾の一種でその昔、
養蚕で飼われていたこの蛾から
採取できる糸はシルク糸となり
高級品でした。
など同じ発音でも表現する
文字により意味がかわります。
写真は以前行ったことのある、
kaico cafe と言うお店の中庭です。
ここは様々な「kaico」を
現わした訳ではなく「懐古」から
付けられた名前のようです。
様々な素材を一見、幾何学的にも
ランダムにも見えるように
並べているようですが、
絶妙なバランスで配置されていて
私たちの目を楽しませてくれます。
奥にある石積みの中の植物は
手前に背の低いものを植え、
奥に行くほど背の高いものを
植えてあります。
このようにすることで
小さな中庭に奥行きが生まれ、
面積以上の広さを感じることが出来ます。
並列する二本の縁側(切り目縁)も
又中庭に奥行を与える役割を果たしています。
小さな中に様々な工夫を凝らすこと、
日本人が得意とする世界観ですね。
古民家を測る
先日、古民家を購入された方からの御依頼で、
その建物を拝見しました。
間取りのチェックも必要なため早速実測してみると、
あれ見たことの無いモジュールが、
念のため方向を変えたりしながら
数か所を測ってみた所、
やっぱり見たことの無いモジュールでした。
あれっ?訳の分からんパターンか?
と思い始めた時に畳の敷き方が
変なことを発見しました。
実は最近の住宅では畳って敷くべき位置が
決まっているんですよね。
だから、畳を上げたら元の位置に戻さないと
上手く敷くことが出来ないんです。
仮に上手く敷けたと思っても、
実は畳の端に微妙な隙間が空いていたりします。
普通は、こんな畳の敷き方普通は
しないけどなあと思っていたのですが、
もしかしてと思い、畳のサイズを測ってみた所、
モジュールの謎が解明出来ました。
畳を優先的に敷き、その外側に柱を置くと
言ったモジュールの決め方をしていた時代があるんです。
こうすることで畳の大きさが全て同じなので、
どこの位置に畳を敷いても間違いなく
綺麗に納まると言う算段です。
この家がそれほど古い時代の建物だと
言う事が分かりました。
畳の敷き方で、その建物の時代を感じたのは
初めてでしたが、これで又一つモジュールの
バリエーションが増えたので知識の幅が広がりました。
掘り方確認
丁寧に暮らす家の三期工事も始まり、
塀を建てるための基礎の掘り方の確認と、
注意点の確認を終えました。
隣地のアパート側の敷地は少し土を盛ったため
地盤レベルが高くなっています。
そのため擁壁が設けられているのですが、
敷地境界から少し控えた形で施工されています。
こちらも越境する訳にはいかないので、
敷地境界からは少し控えて施工します。
お互いが少しずつ控えることで
微妙な隙間が生まれる訳ですが、
そこにはエラスタイトと呼ぶ詰め物をします。
隣地からの目線を遮るため
背の高い塀を設けます。
塀が風に煽られ転倒すると危険なため、
基礎もそれなりにしっかりとした物となります。
週末から気温も少し上がり
工事もし易くなってくることに期待します。
悩ましい判断
当事務所では、スイッチやコンセントの位置、
照明器具をどんなのにするべきか?
などの電灯コンセント及び照明計画を立て、
図面に落し込む作業をするのですが、
その作業が毎回、結構悩ましいのです。
殆どの照明は主役ではないので、
あまり堂々と目立った場所に
欲しい訳ではありません。
かと言って無ければ生活が成り立ちません。
その塩梅が悩ましく、又、スイッチ位置も
欲しい所に壁が無いこともあります。
コンセントやスイッチを隠して1カ所に
集中配置する方法もありますが、
そうなると何かを犠牲にせざるを得ない
場合も出てきます。
住まい手さんがストレスなく、
かつインテリアの邪魔をしない、
それらの配置は結構難しいものです。
一室一灯方式と呼ぶ、日本の家でよくみられる
天井のど真ん中に大きな照明器具が
どんと鎮座するような照明方法では
必要のない部屋の隅々までを赤々と
照らし出す訳ですが、それだと無駄にエネルギーを
使っているだけなので
当事務所では多灯分散方式と呼ぶ
必要な個所に必要な量の光を灯す
照明方式を採用しています。
一室一灯方式に慣れている日本人には
多灯分散方式の家では、最初暗いと感じるかも
知れませんが、次第に慣れます。
気流止め
外のサイトにためになる記事を書きながら
自社サイトに何で書いてないん?
とふと思い、こちらにも書いておきます。
今日のタイトルにある「気流止め」とは
根太床の場合、床下の空間と壁の中の空間又は
天井裏と壁の中の空間が繋がっているために、
無断熱の床下や天井裏で冷やされた冷気が
壁の中に入り込む空気の流れを
抑制するための措置のことを現わします。
一般的には断熱材や乾燥木材で気流止めを行います。
最近では剛床工法を採用されることが
増えているため新築物件では、
気流止めを意識する必要も減りましたが、
リフォームでは、これらの空間が
連続しないように気流止めを
意識する必要があります。
床下や天井裏で冷やされた空気が壁の中に
入り込むと壁の表面温度を下げてしまうために、
結果として体感温度を下げ不快感が増します。
気流止めを設ける事で光熱費削減にも
効果があるそうです。
気流止めの重要性を「建築知識ビルダーズ52号」の
中で詳しく説明した記事もありますので、
興味のある方は是非、書店でもご覧ください。
図は、気流の概念を現わしたものです。
写真は根太床のリフォームした時のもので
床下と壁の中が空間的に繋がることが
お分かりいただけると思います。
このケースでは、
この後に乾燥木材による気流止めを設けています。
昭和かっ?
先日、出先で昼食をとろうと、
ふと入ったお店。
ランチタイムは回っていましたが、
結構なお客さんで賑わっていました。
何とか空いている席に座ることが出来、
注文を済ませ一息ついた時に、
周りに目をやると、
少し離れた席の女性のお客さんが、
たばこをぷかーっと、くゆらせていたのです。
「えっ、この店禁煙じゃあないの?」と思うや否や、
二席ほど離れた隣のお客さんも煙草を取り出しました。
そして私よりも後に入ってきたお客さんも、
何かを取りに席を立ったなあと思っていたら、
灰皿を取って席に戻って行ったのです。
その内私の隣でも煙草を吸い始めるお客さんが、
煙草を吸わない私は
「えっ、ちょっと待って、そんなん聞いてないで、
止めてや、服が煙草臭なるやん」
と内心で思わずに居れませんでした。
声に出して言いたい所ですが、
お店が禁煙にしていない以上、
私にそれを留める権限もなく
出て来た昼食を足早にかきこみ、
店を後にしたのでした。
多分あの、お店は喫煙者にとっては
楽園のような場所なのでしょうね。
これだけ喫煙者が肩身の狭い世の中で、
未だにあのような場所があるとは、
思いもせず自分の認識が当たり前でないことを
思い知った出来事でした。
エアコンが効かない家
先週の寒波に合せ温熱測定をさせていただきました。
結果を見ると、この仕様で、このエリアだと
大体これくらいの値が出るなあと言うのも
分かってきていますが、
あとは各々のご家庭での生活スタイルや
寒さに敏感なのかと言った個人差(家庭差)も出ます。
自分が設計している家が、
これくらいになると言うのをお伝えできるのは、
非常に有用なデータと思いますので、
もっと測定母数を増やすことも重要だと思っております。
さて、エアコンの風が嫌いと言う方も
多いのではないかと思いますが、
それはあなたの家の断熱性が低いからです。
リノベーションして断熱性が上がったことで、
それまでの灯油ファンヒーターを止めて
一年を通し冷暖房で使用するのはエコアンのみと
なったお住まいもあります。
断熱性が低い家ではエアコンも一生懸命に
家を暖めようとするけども、
断熱性が低いために暖めても暖めても、
それらのエネルギーが外へ逃げて行き、
全く暖まらないので更にエアコンは
頑張ろうとして一生懸命に稼働し、
その結果として風ばかりが強くなる
と言う悪循環なのです。
だから、暖かい家を知らない方は、
エアコンの風が嫌いだと言う事になるのです。
逆に断熱性が良い家は少し暖めると
熱のエネルギーを外へ逃がし難くくなっているため、
エアコンは、そんなに頑張らなくても
家全体が暖かくなるので、
冬でも心地よく過ごすことが出来るのです。
リノベーションしたお住まいや
新築したお住まいに御伺いし、
少しの時間滞在させていただくだけでも、
この時期こういったことを体験できる訳ですから、
そこにお住まいの方は、
ずっとその恩恵を御感じいただけています。
窓の会社のCMが頻繁に流れているように
エネルギーの殆どは窓を通して出入りしています。
なのでリノベーションでは窓が重要になるのですが
今年も、窓のリノベーション等を対象にした
国の補助金が継続されますので、ご検討中の方は
早目に行動されることをお勧めします。
住宅医になることが出来ました
昨年12月に行われた住宅医検定会を
受験させていただきました。
内容としては芳しくはありませんでしたが、
条件付きの合格をいただき、
その条件を何とかクリアすることが出来たので、
この度、住宅医として登録をさせていただきました。
住宅医の詳細は、住宅医協会のホームページから
御確認いただくと詳しいことを
お分かりいただけると思います。
数年前の検定会よりも、受験される方々の
レベルがかなり上がっているなあと言うのが
正直な感想です。
リノベーションの仕事を感覚的に
取り組むのではなく、何かしらの裏付けを
持ちながら取り組んで行きたいとの思いから
住宅医スクールを受講し、
いつかは検定会も受けてみたいなあと
思っていたのですが、余りスクール受講してから
間が空かない方が良いと思い、
2年後に受験してみました。
これで何かが変わる訳ではありませんが、
なお一層、その名に恥じる事の無いような
リノベーションへの関りと取り組みを
したいと思っています。
又いつまで経ってもスキルアップのための
勉強を続けて行かねばと思った次第です。
次に考えること
前回は家具の固定の話でしたが、
根本的に住まいが耐震化している訳ではないので
建築的に安心できる訳ではありません。
もう少し突っ込んだ耐震の話をするなら、
次に出来る事があるとすれば、
寝室などを耐震シェルター化する工事です。
最近では様々な手法が開発され、
コストも100万円を切るような物まで
出てきています。
100万円を切れば自動車を買うよりも
安く命の安全性を確保できる訳ですから、
価値はあると思いますが、
家の中にシェルターを造ると言うことで、
部屋が今よりも狭くなると言う
リスクはあると思います。
但し、もう少し頑張ればシェルターでなく、
家全体を耐震化出来る事もあります。
昨年、9件の簡易耐震診断を行い、
全てが一応倒壊しないとされる評点1.0に
達していなかったと言う件は
前回、お伝えしたのですが、
更に次のステップの耐震計画策定をした方は、
僅かに2組でした。
耐震計画策定とは
どこをどのように補強して、
評点1.0以上にするか?
と言うことを図面上で計画を立てて
計算する業務です。
この業務については実費を
御負担いただくのですが、
最大25万円の兵庫県の補助金を
使うことも出来ます。
又、工事費用についても
県の補助金を受けることも出来ますので
上手に利用されると懐に優しい工事が
叶うかもしれません。
ある住宅系雑誌社の調査によると
30代の若い方の関心の第一位は
コストに関することで、
第二位が耐震に関することなんだそうです。
又、空き家を買う人のために、
この家の耐震補強工事には
これくらいの工事費が必要になる
と言うデータを伝えることを
サービス化している不動産屋さんも
おられます。
今年は正月から能登半島の大きな地震で、
皆様も関心の高い事柄かもしれませんが、
上手に補助金を活用し、
住まいの耐震化を考えられても良いかもしれませんね。