こんな事をしているんですよ!
もう1週間が経過しようとしています、早いものです。 さて、今週も2つの現場が順調に進行しています。
新築の現場はキッチンの据え付け工事がありました。誰の目にも完成の状態が想像できる段階になりました。
一方、古民家の現場は大工さんも進まないと漏らすほど、しなければならない事が沢山あります。実際には目に見えて工事が進んでいるのですが、家自体が大きい事に加え、新築のように先を読んで進める事が難しいとの事です。理由としては水平垂直、平面上の直角(我々は矩と呼びます)が出ていない、厳密に言いますと新築当初はそれらを出来るだけ意識して工事はされていたと思いますが経年により徐々に建物も歪みが出ます。そのような歪みを補正しながら下地を起こしていく作業が伴うためであったり、新旧の素材をどのように見せるのか隠すのか、元の建物の高さが十分でないために想定していた通りの工事が出来ないなど、諸々の事情が重なる事から考える時間も長くなると言った理由があります。
そうは言っても先週よりも目に見えて現場の進展は見てとれますので、職人さんの手際の良さに光る所があると言えるでしょう。
そんな中、今週は住まい手さんにも現場にお越しいただき、スイッチやコンセントなどの位置をご確認頂いたり、諸々の打合せをさせて頂きました。
住まい手さんとの打合せも一段落した頃に、職人さんから再び質問があり、その場で現場サイドのプチ打合せが再開しました。
数分後にプチ打合せも終わり、隣にいらした住まい手さんに「(今の段階は)毎週、こんな事(打合せ)をしているんですよ。(^^」と説明させて頂きました。
小さなディテールの積み重ねが一つの住まいを造っていく。目に見える部分ではありませんが、出来上がると何だかスッキリ見えるのはこのような打合せの蓄積なんです。特にリノベーション工事の場合は机上で考えている通りに行かない事もしばしばあります。
色をどうする?と言った目に見える打合せは、もう少し先の事になります。
我々、設計者は考える事が仕事です。想像した事を実現させる方法を考える仕事は今しばらく続きます。
鍾乳洞のような・・・
まるで、鍾乳洞の中にいるようです。
メーカーは、もっと可愛らしい呼び方をされていますが、例えは私の方がより事実を語っていると思いますが・・・。
それは良しとして、外部では先週まで、平場の瓦が葺かれていたのに対し、本来有るべきものが乗っかると、やはり 「らしい」 姿に見えてきます。
棟瓦、ここが乗っかって、壁との取り合いの熨斗瓦などが葺かれると、ぐっと絞まった表情になってきますね。
増築した部分では壁の焼き板も施工され始めました。
そして、こちらも又黒い外壁なんですよね。焼き板なので、全く感じは違いますが、いつまで続くの?(^^
黒い家シリーズ。
これで4軒連続の黒い外壁になるんですよね。
それが悪いと言う事では決してありませんよ。
不思議なんですよね、これだけ世の中に色んな色があるけども、日本では建物に使われる色ってそんなに多くない。
例外はありますが本来、日本の家は自然の素材で造られて来た事が起因しているのでしょう。
それは、それで・・・
リノベーション、新築と交互に続く、只今のブログです。 しかし、リノベーション工事も造る段階に入り、部屋としての形も見え始めてきました。
そんな今日は、サッシが搬入取付され、瓦もほぼ棟の仕舞い等を残し葺かれました。
各所が工事の途中ではありますが、それはそれで美しい造形にも見えてきます。
先ずは吹抜けの天井面です。これら全面が見える訳ではありませんが、太い丸太梁は極力生かした形で天井を考えています。

和室続き間の一番端、西側には仏間や床が出来る壁面です。透湿シート越しに射す陽射しは柔らかく、壁を構成する下地材を映し出しています。
そして西側外観。瓦が葺かれると何とも落ち着いた雰囲気になりました。壁下地となる桟が打ち付けられた状態はいいですね。
そして、高所作業の為にタワー足場が設営されました。
最後は中庭からの外観です。
♫ 甍の波と~
5月5日の子供の日は過ぎましたが、今日の気分は「♫ 甍の波と~、雲の波~」とでも歌い出したいような そんな現場の雰囲気でした。
現場への道すがら見た、大きな鯉のぼりが後押ししたのかも知れません。
甍(いらか)とは、瓦葺きの屋根の事を指しますが、丁度5月5日から瓦葺き作業が開始されたそうですが、歌にちなんだ瓦屋さんの粋な計らいと理解しておきましょう。(^^
さて、この瓦ですが晴天に映え渋く輝く、イブシ瓦です。
正直、屋根に上がるのは気合が要りますが桟に足を掛けられる事もあり、上がってしまえば意外に動きやすいものです。
屋根の上から、横から、斜めから、色んなアングルから、この模様を眺めてみました。何せ、今ぐらいしか屋根に上がれる機会は無いと思いましたので。
先ずは、西から。畑の脇にある大きな木が、よりノスタルジックな雰囲気を醸しだしています。
次は、屋根の上から。瓦葺き作業の真っ最中です。
そして、もう一丁屋根の上から中庭を眺めるの図。こうやって見ると大きなお屋敷である事が理解できます。中庭の向こうに見える瓦葺きの逆L字型の部分は蔵や納屋。二期工事の範囲です。
そして最後は下から。破風板(はふいた)が取り付けられ、屋根の稜線もくっきりした大屋根です。下で見ていた破風板は、とても大きな板ですが、取付いてみると、そんなに大きさを感じません。
連休中も現場は動く
世間では、ゴールデンウィーク真っ最中ですが、現場は動いています。 工程によっては大きな音のする仕事もあり、隣家との距離によっては気を遣わないといけないのですが、幸いそんなに大きな音の出る仕事もなかったり、片や隣家との距離も空いていたりするので、最大限に気を遣いながら仕事が進められています。
そんな中、今日は「高台のピアノ教室のある家」にて住まい手さんとの打合せ。
毎回、親が打合せ、誰も相手にしてくれないお子様にとっては退屈な時間なのかもしれませんが、今日のお子さんは少し違っていました。
買ってもらったプラモデルを作りたいと、現場で開封。
あらら「(パーツ)無くさんようにしいや」と声を掛けた後は、必死で熱中。帰宅の時間までは、ほぼ無言で説明書とにらめっこしながら無心に模型作りに励んでおられました。
隣では、大工さんが家づくり、お子さんは模型作りと、2つの物づくりが進む現場でした。
さて、模型は無事に完成したのでしょうか?又、完成品を見せてもらう事にしましょう!(^^
写真は、リノベーションの現場です。窓を設ける位置の土壁が落されました。竹小舞の骨組みが現れた下地窓の状態です。
片や、こちらは新築現場。キッチンになる位置から眺めるリビングスペース
さて、又新たなお仕事のお話を頂きました。連休、既に少しだけ休ませて頂きましたので、徐々にアクセルをふかして参ります。
外科的手術
目に見えない(厳密に言うと完成すれば目にはつかなくなる部分)工事のクライマックスと呼んでも差支えない工事が本日行われました。 三つ間続きの大きな無柱空間を確保するために施さなければならなかったのが、今回の補強工事です。
補強には幾つかの方法を候補に挙げましたが、階高の低さ、丸桁の小さな構造体にそれよりも大きな四角い構造体を繋げるのも構造的にも物理的にも無理があると判断しました。
又、梁は大屋根の荷重を束で受けた上に、直下の柱を抜いて、二間(約4.0m近く)もスパンを飛ばさないといけません。
それを無理なく実現するには梁成が大きくなります。梁を梁で受けるのでは無く、梁を柱で受ける、即ち現在の構造体の内側にもう一つ構造体を設ける入れ子の構造としました。
そうする事で柱と梁を門型に組んでおき、その門型の架構で大屋根の荷重を伝える束を受ける事にしています。
下の写真は旧の構造体で、赤い丸が大屋根の荷重を受けている束、その直下の緑の印の位置には柱がありましたが抜いています。そして写真左の黄色の位置の柱は撤去し、更に半間ほど梁のスパンを延ばさないといけません。奥に見えている門型のフレームは既に設置を終えた部分で、同じようにしなければいけません。
そしてこちらが、補強を終えた状態です。ジャッキも外されて梁には既に、上部の荷重が載っています。旧構造体では梁に目に見えるほどのたわみがありました。新しい梁にも長期間の荷重に絶えて頂かないといけません。作業を終えられた大工さんも、ほっとされた様子でした。有難うございました、お疲れ様でした。

このようなリノベーション工事では目に見えるお化粧の部分が取りざたされ勝ちですが、このように目に見えない外科的手術に該当する部分も実は重要なのです。
抜き差しなる木造建築
「高台のピアノ教室のある家」も、先週末より再稼働し始めました。新しく来て頂いた大工さんは仕事に取り掛かる前に、綺麗に現場を掃除することに3時間掛けられたそうです。
お陰様で、綺麗な現場で気持ち良く打合せをさせて頂きました。こちらは先ず断熱材を抜き差しして再発進しました。

そして「古民家リノベ」も解体の段階を経て前に進む様子が目に見える段階に入りました。
進行できる所から徐々にと言う事になりますが、大きく間取りを触る工事ですので、所々の柱や梁を抜き差し、しないといけません。
しかし、そう言った事が可能なのも木造建築の長所なのです。
そんな抜き差しの第一弾が、次の写真です。赤く印を入れた位置には、元々柱がありましたが、梁で小屋束を受ける事で柱を抜き、その部分が通路として利用できるようになりました。

もっとも、どんな柱でも自由に抜けると言う訳ではありませんが、2階を設けなかった事が大胆に柱を抜けた事にも繋がります。もし2階があったなら、もう少し現在の柱位置に影響を受けたプランを検討していた事と思います。
さて、次の抜き差しは、この工事で最も目玉となる梁補強になる事でしょう。
四匹の子豚?
古民家リノベ、現場も大きな動きがありました。 レッカーの長~いアームが青空に映え、どこか近くで棟上げでもしてるのかな?と、現場に近付く車中から思いつつ
いざ、現場到着。 あっ、やっぱりウチの現場やんと
そうです、今日は瓦を下ろすために人海戦術。明日からの天候を睨み、多くの瓦職人さんが屋根の上に上がり作業をされていたのです。

休憩時間に響き渡る楽しげな笑い声、あ~若いって素晴らしい。
外壁の焼き板も剥され、屋根瓦が下ろされると、見えるのは土の表情が面積を占めます。
三匹の子豚にもう一匹居たならば、さしずめこのような「土の家」でも建てたのではないか?と思うほど絵になります。
「草原に建つ土の家」とでも名付けたいそんな、今日の好天に映えていました。


これだけ土が載っている昔の瓦葺きの家、頭の重さも相当のものです。耐震性にも配慮して軽くするために桟瓦葺となります。
さて、これから、どんどん変わっていく現場、考える事も増えて行きますが、住まいの歴史を汚さないように整えていきます。
まさにネクストステージ
壊す仕事も粗方、一段落し次は造る仕事へと こちらは正に「ネクストステージ」と表現すべき段階に入ります。
こちらのプランを考えていた時、三つ間続きの和室がリクエストにありました。どのように間を連続させるかと言う事を必死に悩みました。
考えに考えた挙句に突然のひらめきが降って湧いたように出てきたのが、今回の案です。
仏間を伴う和室の続き間ですので、当然仏壇や床の間は一番端に配置される訳ですが、そこに至るには沢山入っていた柱を抜かなければなりません。

しかし、2階が無いと言う事は上部の荷重を受ける必要があるのは屋根の分だけ、と言う事も思い切った提案が出来た理由です。
完全解体後、構造の最終検討をした結果、多少無理な部分もありましたが、これで何とか造っていく作業です。
ここからが本番です。地道な作業から一転、賑やかなステージに移ります。

レーザービーム
午前中の打合せを済ませ、午後からは又別棟の現況計測、今週は蔵へ潜入しました。
電源が無いために、延長コードや照明器具を持ち込み薄暗がりの中での作業は足元もおぼつかなく、腐朽で傷んだ板の上を歩く際には余計に慎重になります。
しかし、薄暗がりでこそレーザー光線を用いる測量機器の効果が発揮され、赤いポインターや光線が、くっきりと浮かび上がります。
距離計や水平垂直やレベルを見る際に用いる機器がそれに該当し、このようなリノベーション工事では非常に重宝しています。
今日は、そんな心強い味方を少しだけ紹介させて頂きます。
近頃では大工さんが現場の墨出し(基準となると線)をするために必ず、このような道具を使っておられます。
機械から発せられる赤いクロスしたビームですが、縦は垂直の線、横は水平の線となります。どちらか一方だけを表示させることも出来ますが
さて、2枚目の写真をご覧頂くと、縦のレーザーが当たっている柱の足元では柱幅のセンター位にあるレーザーが柱の上に行くと柱の左端に赤いレーザーが当たっています。
縦の赤いレーザーが垂直のラインなので、この柱は向かって右にこけている事になります。
しかし、このコケを正そうとして向かって左へ力を加えると、今度は他の柱のコケが大きくなると言う難しい状態が発生します。
そうです、一度組み上がった建物は、全てが繋がっているためにあっち建てれば、こっちが建たずの状態になります。
さて、その辺りは又工事に入る前の段階で検討するとして、雨漏りによる腐朽も激しいこの建物ですので、調査の際には怪我に気を付けて行いたいと思います。
実測
リノベーションの基本は現状把握から、と言う事で母屋の解体状況を確認後、別棟の納屋の実測を開始しました。 蔵もあるのですが現状は照明が無いので次回、必要機材を持ち込んでの実測となります。
実測する場合に問題なのが丸い材料、通直で無い曲がりくねった材料です。
昔は当たり前であったので仕方が無いのですが、それでも仕口の部分は仕事をし易いように形を加工してある事が多く、実測上のヒントがこの辺りにあります。
それにしても携帯カメラの利便性はこのような薄暗い空間でも十分に発揮されています。2枚目のような薄暗い室内写真と同じアングルを少し前のコンデジを使い手持ちで撮るとブレブレですが、携帯だとご覧のように手持ちでも十分です。



















