ディテール
週明け、梅雨を前に「つながる家」の現場では未だ多くの職人さんが動いています。
建物規模もそれなりに大きいので、必然的に職人さんが多くのなるのでしょうけども、なかなかのピッチで現場は進んでいます。
既に外壁は「黒い家」と呼んでいる段階にまで進んでいます。
黒いのはフェルト紙と言う防水紙を張っている状態です。その上にラスと言う金網を張ってモルタルを塗るための骨組みにします。
そんなこんなで、外壁は梅雨が先か、外壁塗りが先かと言った状態になるかも知れませんが、塗って乾かしての工程を鑑みると微妙な所です。

内部では床と壁の取り合い部分に生じる隙間から気流が壁の中を伝って行くのを防ぐための気流留めの木で蓋がされました。間柱ごとのこの作業、結構大変そうですが住まいの気密性能を上げる上では重要な仕事です。

そして、こちらはショップ及び事務所棟のFIXガラスの納め。割れてもガラスの交換を比較的容易にするための機能とシンプルに見せるための納め
どちらも成立させるために考えたのがこのディテールです。
グレーに写っているのは捨て水切板金です。この上にさらにガラス押え兼用の材を置き、もう一度水切板金を巻く二重の水対策です。
これで万が一、水が漏れても下の板金で水分をカットすると言うものです。
建築はこれらのような見えるディテールと見えないディテールの集積で出来上がっていて、それが空間形成や性能向上に大きく関与している事を忘れてはいけません。
どこにつながるの?
春らしさはどこへやら、否もう夏らしさを求める時期でもあります。
そんな肌寒い日が続く今日は、「つながる家」の定例打合せの日でもありました。
この家のテーマでもある「つながる」の一つに敷地の東西が道路につながっていると言う特徴があります。
これだけ長い敷地ですので通常なら東の道路に面して1区画、西の道路に面して1区画と言う敷地割をしてもおかしくなさそうですが、実は西側は法的に私道扱いであり、敷地を割ってしまうと、建築の際に使い辛くなる、即ち土地が売れにくくなる事から、これだけの土地が1区画で成立していたように思います。

そして、このぽっかり開いた運動会の入場門のような部分はどこかにつながります。
運動場?
否、否、もう少し先まで秘密にしておきましょう。

そして今日、現場に搬入された小庇
ステンレスのようにも見えますが、重量を考えてアルミです。
南に面する窓用の物をオーダー加工してもらいました。
窓高さに対して約1/3程、庇の出を確保するために既製品では間に合わないためのオーダーとなりましたが、この出寸法により夏の直射が室内へ侵入するのを抑えるのに役立ちます。
取り付けられた姿も又楽しみです。
屋根ウォーク
晴天で持ちこたえた先日は「つながる家」の定例打合せ
真夏を前に板金屋さんが屋根の上を飛び交っております?
写真に写っているのは実は板金屋さんではなく、大工さんです。
屋根の上を自由に歩き回る姿、屋根を闊歩しているみたいで、今日のタイトルはムーンウォークならぬ「屋根ウォーク」
(バックはしませんよ)
真夏にこの鉄板の上での作業は大変で照り返しで熱い、鉄板自体も焼けて熱いと酷な作業なので、この時期の作業で未だ助かっているのかもしれません。
屋根通気のディテールです。
この部分が完成すれば屋根仕舞いもほぼ完了です。
全面道路ではこの通り、下水管の本管繋ぎ込み工事がされていて、道路が、アスファルト1枚で、すっぽり宙ぶらりんです。見ていて何となく不安定感いっぱいで、「早よ、埋め戻して~」と言いたくなるような、そんな状況です。
梅雨までの間、晴れ間が続きますように。
魔法の一言
「つながる家」の昼休みも終えようとしていた頃、みんなで記念撮影をする事になりました。

この日は諸々の用件で、いつも竣工写真の撮影をお願いしている中村写真工房の中村さんに同行して頂きました。
そこでプロの出番となった訳ですが
カメラを向けられた総勢30人ほどの、みんなの表情はどうも硬い。(私も撮られる側でしたので硬い表情の一員に居ましたので、勿論みなさんの表情が分る訳もないのですが、おおよそ想像はつきます)
そこで飛び出した、魔法の一言でみんなの表情はたちまち笑顔になっていたのでしょう。
良い写真が撮れたようです。
受け狙いの言葉でもなく、何気ない一言でしたが、みんなの緊張が解け、笑い声まで聞こえる、流石、プロと感じた瞬間でもありました。
建築家として、私もお客様の心に届く一言を、さりげなく口に出来ているのでしょうか?
土台敷き
なかなか晴れが続かないこの春先ですが、おかげで今年の花粉症は軽度で済んでいます。
そんな中、先日の晴れのタイミングで「つながる家」の現場では週末の上棟に先立ち土台敷きが行われています。
先行施工されたアンカーボルトの位置を土台に写し取り穴を空ける作業が繰り返されています。
現場では3人掛かりで穴を開ける人1人、アンカーボルトの位置を写し取る人2人と手分けをしながら作業が進められていました。

穴が開け終わった土台は最寄の位置に置かれ、基礎の上にセットされるのを待つのみです。
この住まいは片流れ屋根の計画としているために屋根が最も高くなる軒先の処理の仕方が外観にも影響します。
屋根の通気処理方法について実寸大のモックアップを厚紙で作成し、現場での説明に使用しました。
上手く空気が抜けるか否かは又試験してみようと思います。
週末、晴れますように!
そして無事滞りなく上棟しますように!
と祈っております。
配筋検査 その2
そして、夕方ようやくたどり着いた「つながる家」の現場では基礎の立ち上がり部分の型枠が組まれていました。
先日の鬼瓦つくり体験、食事を済ませ、加古川バイパス西行きが車線規制と言う情報を事前に入手していたために、普段なら間違いなくこのルートを通って行くはずでしたが、あえて一旦北上し地道で南下作戦を決行したせいで、かなりハードな移動となりました。
到着後直ぐに作業に取り掛かる元気は無く、しばし呆然としていましたが職人さんも追い込み体制でしたので、緊張感をもって検査にあたったのでした。


今にも雨が降り出しそうな感じで、お隣の公園に咲いていた桜も花吹雪のような勢いで散り始めていました。
はかなき人生です。
一生懸命に咲いている姿に私も日々全力を誓うのでした。
こちらの現場進捗状況をWEB SITE にUPしています。
「現場進行中!」からご覧下さい。
配筋検査そして
少しペースダウンしましたが、さて火曜日「つながる家」の基礎背筋検査へ、こちらの現場も地道で2時間で行けるルート発見です。
丹波から北も南も地道で2時間で、ほぼ移動できます。
やはり丹波は兵庫県中部と呼ぶべきか?

さて、我々が配筋検査で何をするのか?
鉄筋径の確認
鉄筋の配置間隔(ピッチ)
かぶり、折り曲げ半径、定着、余長、開口補強のチェック、鉄筋の通り具合などなど一連の個所を検査した後、
職人さんはどんな人かな?前にも会った事がある人かな?どんな道具を持ってるのかな?などを見ていたりもします。
この日は鉄筋はある程度、綺麗に組めていましたのでスペーサーブロックの増量とゴミの清掃などを伝えました。




写真は先日UP出来なかった道すがら撮ったの今年の近所の桜です。
目の保養になれば幸いです。
掘り方
北から南へ、陽気も手伝い、危うく居眠り運転な1日でした。
と言う事で、午前中豊岡から一転南下し姫路へ
先週の雨で工程に少しだけ影響が出た「つながる家」の現場へ
現場では「掘り方」が進められています。
何せ、東西に長い敷地です。庭でキャッチボール否、小学生なら遠投も出来てしまうくらいです。50mダッシュも?
何故か、この大きさを見ると、スポーツばかりが思い浮かびます。
掘り方・・・基礎の形状に合わせて地面を掘削し形を整える作業。

どうですか?長いでしょ。

基礎の立ち上がり部分と地面に埋まる部分(根入れ部分と言います)を足し合わせた高さが、鉄筋コンクリートの建物で言う梁の役割を果たしますので一層、力がかかる部分は1段低くそれ以外の部分は基礎スラブと言う床盤で力を受けますので、このように真ん中が1段盛り上がったような形になります。

少し見え難いですが黄色い作業着の職人さんがランマーと言う振動して地面を締め固める機械で地面を移動していくと平らな半島状の部分が出来上がります。
それにしても中々、天気が続きませんね~。
しかし、北部の朝来あたりでは道沿いの桜が綺麗に咲いていました。
丹波は未だだし、姫路も未だと言った感じだったのに、おかしいですね。
地縄張り
先日は「つながる家」の地縄張り確認、そして近隣への挨拶回り。
地縄張りとは地面に建物の位置を記すために縄を張る事で、おおよその建物位置がこれではっきりします。

何せ東西に長い敷地ですので、自ずと建物も東西に長くなり、端から端までは声は通らないと思います。
そんなこんなで、おおよその確認も終え、ご近所への挨拶回り。
そこで気になるのが、どの範囲まで挨拶にまわればいいのか?と言った事。
少なくとも隣接するお宅は全てと、道向かいの敷地に直面するお宅、その両隣程度は廻っておいた方が良いと思います。
その他、細い侵入路で工事車両により迷惑を掛けそうなお宅などが考えられますが、そのように考えを巡らせれば巡らせるほど、範囲が広がっていきますので、後は自分の気持ちで整理して御考え頂くのがいいでしょう。
さて、現場では基礎工事に先行して給排水管の引き込み工事が行われています。
引き込み工事とは、道路内に入っている給排水管から水道を敷地内に引き込んだり、又は逆に道路内に入っている公共下水管へ敷地内の排水管をつなぎ込む工事の事です。
そのために現場では、道路を一時的に占有し縦看板と共にガードマンを置き、道路と歩道、そして敷地の一部を掘削しています。


この辺りは、海からも比較的、近いために敷地内の掘削した土を手に取ると、地盤調査の通り大変粒子の細かな砂質地盤である事が分かります。
地盤調査は土質をサンプリング出来る調査法(スェーデン式調査法)ではなかったので、実際にこの程度の深い層まで目視で地盤を確認出来るのは、このタイミングとなります。
さて、この砂質地盤ですが、常時は非常に良好とされる種類の地盤ではありますが、地下水位の上昇により液状化現象が起こると少し問題となる場合があります。
液状化については阪神大震災でも海に近い街、若しくは埋立地がこの現象で被害を受けた事例が紹介されていましたが、砂の粒子が細かいので常時は密接につながっていますが、そこに水が入ることでその繋がりが解けてばらけてしまうと言う現象です。
この液状化対策に関してはベストな方法は無いと言われていますが、安全性とコストバランスからその選択を迫られる事になります。
地盤改良と基礎構造の強化と言う2本立てで対処する場合と基礎構造の強化で対処する、このどちらかになるとは思いますが、こちらの現場では後者の選択肢を採用しています。
人の?は私の財産
人の分らない事
それに答えて、はい満足!
になっていませんか?
特に専門性の高い職業の方、実はそれって、その人だけが分らないんじゃあなくて、その他大勢の人も同じように分らない場合が多いのではないでしょうか?
だから、そんな?をすくい上げて、自分の財産にする。
それって大事かなと思い、色々書き留めています。

さて、「つながる家」もようやく確認申請が交付されましたので、いつでも着工OKの状態となりました。
写真はそんな「つながる家」の図面。リサイズしたら何か、都合よく図面内容が分らないようにボケてくれました。
計80枚、中には冗談半分で、「図面枚数で商売してるやろ!」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、
今度から、「はい」と答えましょうかね~!(^^)




