ありがとうの家 (2011年)
寒さが苦手と言うご夫婦に暖かな住まいを提供すべく計画を進めました。
建築場所は神戸市北区、裏六甲と呼ばれるこの地は神戸市でありながら、標高も高く寒さの厳しい地域でもあります。
そのような土地で室内に目一杯陽射しを取り込み、機械頼りの環境構築では無く自然の力を借りながら、夏涼しく冬暖かく過せる住まいを目指しました。
未入居時の温熱測定では最低外気温が1~2℃の時に室内では10℃を下回る時間帯は全くありません。
これは昼の陽射しを室内に蓄え、夜気温が下がった時に徐々に放熱する事で室内外の温度差を解消させる考えに基づき、各部の仕様を設定した結果とも言えます。
更に入居をされると、照明、炊事、人体から発せられる熱など様々な条件が味方し、冬でも暖房器具1台で住まい全体が暖まる事も考えられますが、是非住まい手の感想も伺ってみたい所です。
建築場所 兵庫県神戸市
敷地面積 172.18㎡ (52.08坪)
建築面積 55.07㎡ (16.66坪)
延床面積 96.49㎡ (29.19坪)
Q値 2.30 、 μ値 0.024
西面外観
写真左 エントランス
写真右 南面デッキテラス
エントランス
1階は床座が基本のスタイルとなります
脚元を掘り込んだテーブルで長時間座っていることが出来ます
吹抜を中心にしたプランなので寒いのではないか?との不安がおありでした
説明はしましたが、万が一のために吹抜を塞げるように出来ないかとのリクエストに吹抜を邪魔しない程度の桟を渡しています
この桟の上にポリカの蓋を載せれば吹抜を塞ぐことが出来る算段ですが、結局今も蓋は作っていません
写真左 子供部屋
写真右 ワークスペース
写真左 2階主寝室
写真中 1階ワークスペース
写真右 階段登り口付近から玄関を観る
施工 / 有限会社 あかい工房
撮影 / 中村写真工房