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丹波並木道中央公園サイクルステーション提案

丹波並木道中央公園

サイクルステーション提案

 丹波並木道中央公園サイクルステーション提案

久しぶりに挑戦した公共コンペの提案内容を公表します。結果は3位と言うことで実現することは、ありませんが折角なので、せめてここでだけでも日の目を浴びせたいと思い公表させて頂きます。

兵庫丹波チェレンジ200(延長約200㎞のサイクリングモデルルート)の拠点施設として丹波並木道中央公園内に建つ施設の設計施工業務の企画提案コンペが開催されました。(2021年3月8日提出締め切り)

建物概要

サイクリングのスポーティーなイメージと自転車のフレームが三角形を基本に構成されている点をモチーフに、建物は三角形をイメージ出来る片流れ屋根と切妻屋根を組み合わせた外観としています。基本、無人での運営となることから、サイクリストのみならず、公園を訪れた人が安全に建物を使用できるように、屋外から建物を可視化出来るように公園内道路に面した壁面には大きな4枚の窓ガラスを採用しています。この窓ガラスは真ん中の2枚が横にスライドし開放でき、そこから人の出入りも可能です。建物の南面は沢山の木々が植えられ、眼下の4m程度下には木々の間から池の存在を感じる事が出来ます。その木々が風で揺らされ葉の擦れ合う音を感じた時、人は安らぎを感じます。もっとも、それは屋内でも屋外であっても感じられる訳ですが、屋外では雨や風、紫外線や熱線と言った外部要因によって阻害されることを考えると、やはり屋内で体験するに勝るものはありません。そのような自然の恩恵を感じるために、建物の池に面した南面にも大きな窓を設けています。

屋内は60㎡のフリースペースを確保することが条件になりましたが、在来軸組み工法で無柱で実現するには、少し大きな空間となります。そこで考えたのはスペースの中心に背骨を通し屋根を受ける方法です。この背骨は母屋を受け、大空間を成立させるために必要不可欠で、その背骨を受けるように2本の柱を空間の中心に置いています。この2本の柱を結ぶようにベンチを造り付けると、フリースペースには中心性が生まれます。

構造材や仕上げ材には兵庫県産木材使用の条件付けがされていましたので、地域産木材普及の観点から、この施設のためだけに特別な材料を調達したのでは、前述の意図から外れるため、出来る限り流通している材料で実現し得るように計画しています。

又、トイレは施設の時間外であっても使用できる24時間対応が求められましたので、屋外から直接出入りできる専用の出入り口を設け、施設内の他の諸室とは通路部分で時間外区分けできるようにシャッターを設けようと考えています。

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